社会学者の古市憲寿(35)が、10月30日放送の『アナザースカイⅡ』(日本テレビ系)に出演。「世界の学校SP!」が行われた今回は、古市が学生時代に交換留学していたノルウェーのオスロ大学を訪れ、日本の保育事情について「保育園義務教育化」を提唱し共感の声が集まっている。
古市が「完璧な国というか、福祉もすごい行き届いていて幸福度もすごい高くて」と語るノルウェー。オスロ大学では、大学の入学金・授業料が国費によってすべて無料で、海外からの留学生も学費が免除されているという。また、子育てしながら大学に通う学生のために、大学構内に保育園も併設されており、76人の子どもに対し8人の先生とアシスタント12人で保育をしているという。1ヶ月の保育料も、ひと月に100クローネ~200クローネと、日本円にしてわずか1,100円~2,200円と、日本と比べかなり安いようだ。
このような北欧と日本との違いについて、古市は「やっぱり日本って待機児童がすごい問題で、少子化って言う割には全然子どものために色んなことを行政がしていないなって」と指摘。そして「だったら、いっそ国が義務教育みたいに幼稚園とか保育園に関しても整備してもいいんじゃないかっていう……。小学校に待機児童っていないじゃないですか。だから、同じようなことが保育園とか幼稚園でもできるんじゃないかって」と、日本の保育教育における理想的な環境を提示した。
「古市は、2015年に『保育園義務教育化』(小学館)という日本の保育園のあり方についての書籍を出版しているのですが、こうした考えは、学生時代にノルウェーで恵まれた教育環境にいる子どもたちを見てきたからなのでしょう。ノルウェーの保育園自体は『義務教育っていう形ではない』と言っていましたが、『望んだら、1歳超えたら多くの子供たちは保育園に通えるわけで。それが多分、子供の発育にも良い影響を及ぼしてるはずで』と、希望すれば保育園に預けられると語っていました。
日本では、まだ保育士不足や保育園不足が深刻な地域もあり、保育園に入れずになかなか働きに出られない状況に悩まされている人たちもいます。賛否はあるでしょうが、少学校・中学校のように義務教育になれば“待機児童問題”は解決するため、SNS上では『ノルウェーみたいな保育園なら義務教育、いいかも。大学に保育園併設とかも凄くいい!』『古市さんの考え方いいな。幼稚園や保育園を義務教育にしたら園の数も無理矢理にでも増やすだろうし、そうなれば待機児童もマシになりそう』と賛同する声が寄せられていました。」(芸能ライター)
また日本の場合は、おままごとやお遊戯のほか、全員で一斉に同じことに取り組むことが多いが、ノルウェーの場合は子供の主体性に任せて過ごしているとし、古市は「多分、先生の数が多いからできると思うんですけどね」とコメント。「ノルウェーって、そんな詰め込み教育じゃないですけど、大学ランキング高いのは子どもの頃に主体性を子どもに持たせてあげる。何やりたいとか何したいって事をみんなが主張するように、ちゃんと環境を作ってあげるから、これが大人になってからも良いように働いてるんじゃないかな」と、保育教育のあり方について語った。