9月10日の『スッキリ』(日本テレビ系)で、各国の子どもの貧困率(OECD加盟37か国)を紹介する場面があったが、この日リモートで出演していたコメンテーターのモーリー・ロバートソン氏(57)が、放送直後のツイッターで「誤報を流してしまいました。申し訳ございません!『スッキリ』の台本に提供されていた資料をそのまま読み上げてしまいました。」と謝罪コメントを掲載している。
モーリー氏は、自身のメモが多数書き込まれている『スタジオ「スッキリ」台本』と書かれてある台本を掲載し、「#スッキリ の中で誤報をしてしまった件で、透明性の観点から問題となった箇所を自己判断で公開します。台本を補足するように番組直前にさまざまな記事をリサーチしてメモを取り(だいたい日本語)、北欧型『高負担・高福祉』へと論点をまとめました。ただ台本上にある『MEMO』部分の統計が誤情報。」と自己申告している。
「モーリー氏が指摘しているのは、おそらく番組内で“貧困率が低い国”を紹介した際のことだと思われます。放送では“貧困率が低い国”として、フィンランド3.5%、デンマーク3.7%、アイスランド5.9%と紹介されたのですが、モーリー氏の台本には、フィンランド0.3%、デンマーク0.37%、アイスランド0.59%と一桁ずれた数値が示されていました。
モーリー氏いわく『もしかしたら正しい情報が画面テロップに流れていたかもしれませんが、リモート部屋からは確認が不可能。というか、台本を信じていたのでこのエラーをそもそも認識しておりませんでした』と、放送中は確認できなかったようです。さらに『ここからが本質論なのですが少しでも経済学をやっていればこのような初歩ミスはキャッチできたと思います。』『朝の情報番組の中で多少の事前リサーチをしながらも専門外では大雑把に「印象」を語っていることは事実です。これをもって「国際ジャーナリスト」を名乗っていいのか?ずっと薄氷を踏んで逃げ切るようにやってきましたが、今回はドボンと氷を踏み外したようです。水面の温度が上昇していたのかもね』と自分を戒めるようなコメントも掲載していました」(芸能ライター)
ただ、1点気になるのは「各国の子どもの貧困率(OECD加盟37か国)」を紹介する際、森圭介アナウンサー(41)が「数字が少ない方が貧困である、という数値ですね。日本は12位。先進7か国で見ても、アメリカ、イタリアに次いで3番目という順位なんです」と説明していることだ。このとき1位のトルコは25.3%、4位のアメリカが21.2%、7位のイタリアが16.7%、12位の日本は13.5%という数字が示されていた。
“貧困率が低い国”の結果と合わせても、森の「数字が少ない方が貧困である」という説明が間違っているのは明らか。一般視聴者が知らない専門的な内容は、メディアの情報を信じてしまいやすいゆえ確かな情報、確かな伝え方を心がけてほしいものだ。