徴用工問題を巡って日韓関係が危ぶまれる中、テレビ朝日が不用意すぎる「防弾少年団」のMステ出演によって「第二のフジテレビ」の道をたどる岐路に立たされているようだ。
「10月9日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に、K-POPグループ・BTS(防弾少年団)の出演が決まったことでネット上のSNSや掲示板が大荒れし、物議をかもしています。というのも、BTSは今月はじめにメンバーのジミン(23)が光復節(日本の統治からの解放日とされる8月15日)に合わせて原爆Tシャツを着ていることがメディアに取り上げられ、話題になったばかり。それでなくとも、徴用工の問題で日韓間には外交的な軋轢が生じている最中。このキャスティングは不用意だったと言わざるを得ないでしょう」(女性週刊誌記者)
発表によれば、BTSは『FAKE LOVE -Japanese ver.-』『IDOL』の2曲を歌う予定なのだという。他のアーティストが1曲なのを考えれば、VIP待遇での出演という印象さえ受ける。
BTSの人気を加味しても、ここまでして出演させる必要はあったのだろうか。日頃、弱者に寄り添う報道をウリにしているテレビ朝日だが、このタイミングでは「広島・長崎よりも韓国を取った」と言われても仕方がないだろう。
これを受けてSNSメディアや大型掲示板では、一部のファンを除いては殆どの投稿者が猛反発。「はああ? あり得ない。広島や長崎でも放送するんだよね?」「日韓関係がこじれてる時に余計なことすんなよ」「ジミンとかいうメンバー、どのツラ下げて来るんですかね」「こんなに日本人の大多数が嫌がってるのに、なぜ放送するの」と怒りのコメントが吹き荒れてしまった。さらには、それでも収まらず、電話抗議を呼びかける声や、放送当日のデモ、またスポンサーへの抗議を示唆する書き込みまで散見されていた。
「テレビ朝日の状況は、2011年8月に抗議デモの起こったフジテレビの状況に似ている、という声が業界内から上がっています。フジテレビはこの年以降、世間の反発を受け、視聴率三冠王の座を日テレに明け渡しました。一方のテレビ朝日は、10月29日発表の10月月間視聴率(1~28日/ビデオリサーチ調べ)で、4年10カ月連続三冠王を誇った日本テレビを阻んで絶好調です。今回の件で、テレ朝前で抗議デモでも起これば、フジのような一気に凋落をたどる可能性も出てきました」(同記者)
奇しくも、フジテレビ抗議デモの端緒の一つとなったのは、『花ざかりの君たちへ』(同年8月7日放送)で「LITTLE BOY」(原子爆弾のコードネーム)と書かれたTシャツだった。同じ「原爆Tシャツ」がきっかけで、テレ朝の人気が落ちないことを祈りたい。