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【配膳ロボットの仕組みを徹底解説!】走行ルートの設定、障害物検知や配送速度の調整など、技術的な設定から実際の活用シーンまで、飲食業界のイノベーションの秘密を明らかにします


1990年代より開発が本格化され、2000年代初頭からレストランやカフェでの試験導入が始まった配膳ロボット。当初は機能的な不備も多く、実用性よりはその目新しさに注目が集まっていましたが、カメラやセンサー、人工知能の進化による技術革新、また、COVID-19パンデミックの影響で、接触を避けるための需要が高まり、現在では配膳ロボットは日常に欠かすことのできない存在となりました。

そんな配膳ロボットですが、目にする機会は増えたものの、その仕組みについては一般的にはあまり知られていません。レストランやカフェで実際に配膳ロボットのサービスを受けた際、「何でわたしたちのテーブルがわかるの?」「どうして人をちゃんと避けることができるの?」と疑問を持たれた方は少なくないでしょう。

この記事では、そんな配膳ロボットがどのようなプロセスを経て、飲食店やホテル、小売店で安全かつ適切に走行するにいたっているのかをご紹介します。なお、配膳ロボットについては複数の会社が開発・提供をしており、設定方法はそれぞれ異なる形となりますが、ここでは弊社キングソフトが提供するAIサービスロボット「Lanky Porter」を例にご紹介していきます。

現場で活躍するようになるまでの6つのSTEP

何も設定されていないまっさらな状態の「Lanky Porter」が、レストランやカフェ、ホテルなどの現場で活躍するようになるまでのSTEPを6つに分けてご説明します。


STEP1: 導線の設定 / 配膳ロボットの走行ルートを設定します

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まずは、店舗内においてどの道を走行させるかを配膳ロボットに覚えさせます。当然、店舗ごとに導線は異なりますので、導入先の店舗にスタッフが足を運び、走行ルートを設定します。一方通行や双方向の通路、通行禁止など、細かく設定が可能ですので、交通ルールに違反することなく、適切な道を走行することができるようになっているのです。

―どうして人や物にぶつからないの?
配膳ロボットが人や物にぶつからないのは、搭載されているカメラやセンサーにより障害物などの幅や高さ、形状を検知、人や物体との衝突を避けるようになっているからです。なお、「Lanky Porter」においては、頭部にIRカメラと高解像度カメラが1個ずつ、下部にRGBDカメラとレーザ―レーダーがこちらも1個ずつ設置されており、高い安全性が担保されています。


STEP2: 通路幅の確認 / 配膳ロボットが走行する通路幅を確認・確保します

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前述のように、走行ルートは自由度高く設定ができるものの、そもそも配膳ロボットの幅に対して、走行する通路幅が狭すぎたら配膳ロボットが通ることは不可能です。「Lanky Porter」の場合は75cm程度の通路幅を推奨しており、最小でも65cm程度の幅が必要になります。


STEP3: テーブル位置の設定 / 運ぶべきテーブルの位置を設定します

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レストランなどの場合、テーブルごとに番号が割り振られているのが一般的です。テーブル番号にあわせて、配膳ロボットが向かうポイントを個々に登録します。そうすることで、間違うことなく、届けるべきテーブルに届けるべきお料理を運ぶことができるようになります。「これ頼んでませんよ?」「あ、失礼いたしました」誰しもが外食をした際、こんなやり取りをしたことがあると思いますが、配膳ロボットであればこのようなやり取りが発生する心配はありません。

―運べる量や大きさは決まっているの?
安全に運ぶための上限は定められていて、「Lanky Porter」の場合は以下のような配送能力になります。

収納:標準3層(最大4層)
単層積載量:10kg
単層面積:50cm×43cm
総積載量:40kg

「Lanky Porter」は振動を和らげるためのサスペンションも備えているため、上記の量や大きさの範囲内であれば、お料理を揺らすことなく、こぼすことなく、安全にお客様のもとに運ぶことができます。


STEP4: 向きや位置の設定 / 配膳ロボットが目標地点に到着した際の向きを設定します

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「Lanky Porter」含め、多くの配膳ロボットは指定されたテーブルまで走行することはできるものの、お料理をテーブル上に載せることまではできないため、最後はお客様ご自身でお料理を受け取っていただく必要があります。その際、なるべくスムーズに受け取っていただけるよう、テーブル到着後の「Lanky Porter」の向きや位置をあらかじめ設定しておきます。ただ単にお客様のテーブルに運ぶだけではなく、お客様にいかに負担をかけないかもしっかりと考慮された設計になっています。


STEP5: 速度の設定 / 配膳ロボットの配送速度と帰還速度の設定をします

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「Lanky Porter」はお料理を運ぶ際の配送速度、お届けした後の帰還速度が一律ではなく、秒速0.1m〜1.2mの間であれば店舗ごとにカスタマイズ設定が可能です。たとえば、ドリンクやスープ類の配送頻度が多いお店では少し遅めの速度設定に、一方で定食類が中心のお店ではより効率的に配膳を行うため速めに設定するなどの細かい調整が可能です。また、区間ごとの速度設定も可能なため、人の往来が多い場所や見通しが悪い区間は遅めの設定にするなど、安全性にも最大限配慮することができます。


STEP6: 待機地点の設定 / 配膳ロボットが待機する地点を設定します

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ひと口に配膳ロボットと言っても配送用、下げ膳用、案内用と用途が異なり、用途ごとに待機すべき場所も異なります。ですので、配膳であれば厨房内からお料理があがってくるエリア、下げ膳であればホール付近、案内であれば入口付近など用途に応じて待機させる場所を設定します。

なお、「Lanky Porter」には以下5つのモードがあり、用途に応じた多様な動きが可能です。

【配送モード】
事前に設定したスタート地点から、任意の地点まで配送を行います。一度の配送で複数地点に配送業務を行うことが可能です。

【下げ膳モード】
下げ膳に特化したモード。お客様が帰られた後のテーブルに向かわせて、洗い場に帰還します。タスク途中でも向かわせたい地点を追加することができます。

【宣伝モード】
任意の画像/動画をディスプレイに表示したり、ロボットが発する音声の設定が可能。利用者に必要な情報を自由にお届けできます。

【案内モード】
事前に登録した地点の中から行先を画面上で選択することで、ロボットが地点まで案内を行います。

【巡行モード】
ロボット上で登録した地点の中から任意の地点を自動で巡回します。巡回中にディスプレイに表示する画像やロボットが発する音声は自由に設定することができます。


Lanky Porterについて

以上がAIサービスロボット「Lanky Porter」の基本設定となります。自動でスイスイと動いているように見える配膳ロボットですが、そこにいたるまでの裏側がおわかりいただけたのではないでしょうか。なお、「Lanky Porter」をさらに詳しく知りたい!導入を検討したい!という方は、以下Webサイトを是非ご覧ください。

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