「食べないダイエット」をお勧めできない理由
よく食事をカットしてダイエットしようとするケースが見受けられますが、ボディメイクの専門家から言わせていただくと「食べないダイエット」はお勧めできません。
なぜなら、却って脂肪のつきやすいカラダになってしまうからです。
「食べない」ということは、カラダにエネルギーが入ってこない状態ですので、カラダは筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。そのため筋肉量が減少し、基礎代謝が低下してしまいます。
基礎代謝が低下してしまうと消費エネルギー量も減ってしまうため、脂肪のつきやすいカラダになってしまうのです。仮に体重が減ったとしても、脂肪ではなくカラダに必要な筋肉が減ってしまっているということです。
このようなことから、食べないで痩せようとするのは、ダイエットではなく“減量”と言えます!
ダイエット成功につなげる食事の摂り方5選
ダイエットを成功させるには、「食べること」が前提です。しかし、だからといってやみくもに飲み食いすればよいというものではありません。
食事をダイエット成功につなげるために重要となるのが、「食事の摂り方」です。
それでは、具体的にどのような食事の摂り方をすればよいのか、ダイエット成功につなげる食事の摂り方として以下の5つが挙げられます。
- 一日数回に分けて摂るようにする
- 朝食をしっかり摂るようにする
- 「食べる順番」を意識すること
- 「朝昼夜」は3:4:3が理想的
- よく噛んで食べること
1つずつ解説していきましょう。
1:一日数回に分けて摂るようにする
食事は「一日1食」よりは、「一日3~5食」というように分けて摂る方がダイエットに効果的と言えます。
理由は3つあります。
脂肪の蓄積を防ぐことができるから
空腹状態で食事を摂ると、ドカ食いになりやすく血糖値が急上昇してしまいます。すると血糖下降ホルモンである「インスリン」が分泌されるようになりますが、インスリンには「脂肪合成を促進する」という働きもあるのです。
食事を数回に分けて摂ることで空腹状態を防ぎ、血糖値の上昇が緩やかになり、脂肪の蓄積を防ぐことができるようになります。
「食べすぎ」を防ぐこともできるから
前述したように空腹状態で食事を摂ると、ドカ食いになりやすくなります。すると満腹感が得られにくくなるため、つい食べすぎてしまいます。
食べすぎてしまうということはカロリーオーバーになりやすく、摂りすぎて余ってしまったエネルギーは「中性脂肪」として脂肪細胞に蓄えられてしまうことになります。
数回に分けて食べるようにすると空腹状態を防ぐことができるので、ドカ食いによる食べすぎを防ぐこともできます。
筋肉の分解を防ぐこともできるから
食事の間隔が空きすぎて空腹状態になると、エネルギーが体内に入ってこなくなるため、カラダは筋肉を分解してエネルギーを作り出してしまいます。
そこで食事を数回に分けて摂ることで空腹状態を防ぎ、筋肉の分解を防ぐこともできます。
食事を数回に分けて食べる際のポイント
食事を数回に分けて食べる際に踏まえておきたいポイントがあります。それは、これまでの食事量を細かく分割して食べるようにするということです。
食べる回数を増やすだけであって、食事量を増やすことではないということを間違えないようにしましょう。
2:朝食をしっかり摂るようにする
朝食を抜いてしまう人が多いですが、朝食を摂るだけでも痩せやすいカラダにすることができると言えます!
基礎代謝アップにつなげることができるから
朝食を摂ることで体温が上昇し、基礎代謝アップにつなげることができます。
体温が1℃上昇すると代謝量は13%アップすると言われていることから、体温を上げることは基礎代謝アップにつながります。
筋肉の分解を防ぐことができるから
また、朝食をしっかり摂ることも、筋肉の分解を防ぐ効果が期待できます。
午前中は身体活動量が多い時間帯なので、朝食を抜いてしまうと、エネルギーが不足した状態で身体活動を行うことになってしまいます。するとカラダは筋肉を分解してエネルギーを作り出すことになってしまいます。
そこで、朝食を摂ることでエネルギー不足を防ぎ、筋肉の分解を防ぐことができるようになります。
朝食をしっかり食べられるようにするコツ
「朝食を摂ることが大事だとわかってはいるけれど、どうしても朝食が食べられない…」という声をよく耳にします。ここで「朝食をしっかり食べられるようにするコツ」をお伝えしておきましょう。
それは、前の日の夕食を食べすぎないようにすることです。「夕食の食べすぎを防ぐコツ」については、この後でお伝えしますので、そのまま読み進めていってくださいね。
また、「朝は慌ただしくて朝食の準備をする余裕がない」という場合は、前の日に朝食の準備を済ませておくとよいでしょう。
3:「食べる順番」を意識すること
そうするだけで血糖値の急激な上昇を抑えることができ、脂肪の蓄積を防ぐことができます。また、満腹感が得られるようになり、食べすぎを防ぐこともできます。
具体的には以下の順番で食べるようにします。
- みそ汁やスープといった「汁物」
- 「食物繊維」を多く含むサラダや煮物
- 肉や魚といった「タンパク質」
- ご飯や麺類といった「糖質」
4:「朝昼夜」は、3:4:3が理想的
ダイエットで重要なことは、夕食を食べすぎないようにするということです。夜は身体活動量が少ないので、摂りすぎて余ってしまったエネルギーは中性脂肪として蓄えられてしまうからです。
また、先ほど「前の日の夕食を食べすぎないようにすると、朝食が食べられるようになる」とお伝えしましたが、夕食を食べすぎてしまうと、次の日の朝食が食べられなくなってしまいます。
そこで昼食をたくさん摂るようにすることで、夕食の食べすぎを防ぐことができます。
昼食をたくさん食べるコツ
しかし現実的には、「昼食をたくさん食べるのは難しい…」という方も多いのではないでしょうか。そのような場合は、昼食を2回に分けて食べるのがお勧めです。
例えば一つのお弁当を、2回に分けて食べるようにするのです。そうすると昼食でたくさんの量を食べることができますよ!
5:よく噛んで食べること
そうすることで満腹中枢を刺激することができ、満腹感が得られるようになり、食べすぎを防ぐことができるからです。
また、血糖値の上昇を緩やかにすることができるので、脂肪の蓄積を防ぐこともできます。具体的には、一口に30回を目安に噛むようにします。
よく噛んで食べるコツ
「一口に30回を目安に噛むようにする」と口にするのは簡単ですが、実際に行ってみると難しいですよね…。
そこで次の3つを心がけることで、自然とよく噛んで食べることができるようになります。
- 根菜類や海藻類などといった、できるだけ「噛み応えのある食材」を選ぶようにする
- 食材を大きめにカットする
- 「ながら食い」をしないようにする
ダイエット成功するまでどのくらいかかるか?
今回は、「ダイエット成功に導く食事の摂り方」についてお伝えしました。
前回お伝えした、「運動をダイエット成功につなげる5つのポイント」と合わせて実践することで、ダイエット成功を確実なものにすることができます!
よく「ダイエットを始めて1か月になるのですが、いまだに効果が現れません…」というご相談を受けますが、1か月程度ではダイエット効果は現れません。
ダイエット効果が現れるまで、2~3か月はかかるということを頭に入れた上で、気長にダイエットに取り組むようにしましょう!