「ダイエット成功」には何が必要か?
ダイエットを成功させるためには、「消費エネルギー量が摂取エネルギー量を上回るようにすること」が鉄則です。
そこで消費エネルギー量を増やす必要がありますが、そのためにはできるだけ歩くなどして身体活動量を増やすことに加えて、一日の総消費エネルギー量の70%を占めていると言われる基礎代謝を上げるようにします。
基礎代謝を上げるには、筋肉量を増やすことが必要です。なぜなら筋肉量が増えると、それに伴って内臓が大きくなり血管数も増えることから、除脂肪体重も増やすことができるからです。
除脂肪体重が1kg増えると、代謝量は一日あたり50kcalアップすると言われています。そのため筋肉量が増えると除脂肪体重もアップし、基礎代謝アップにつながると言えるのです。
効率よく筋肉量を高めるコツとは?
筋肉量を増やすことで除脂肪体重がアップし、基礎代謝がアップするので、消費エネルギー量を増やすことができます。
筋肉量を増やすには筋トレを行う必要がありますが、ここで「効率よく筋肉量を高めるコツ」をお伝えしておきましょう。
それは、筋断面積が大きい筋肉を鍛えるエクササイズを選んで行うようにすることです。上半身と下半身それぞれで筋断面積が大きい筋肉トップ3を挙げると、以下のようになります。
〈上半身〉
- 三角筋
- 上腕三頭筋
- 大胸筋
〈下半身〉
- 大腿四頭筋
- 大殿筋
- 内転筋
このような筋断面積が大きい筋肉を鍛えるエクササイズは、効率よく筋肉量を高めることができ、消費エネルギー量を増やすことができることから、「ダイエット効果の高いエクササイズ」と言えます。
自宅でもできる「ダイエット効果の高いエクササイズ」5つ
それでは「ダイエット効果の高い、筋断面積が大きい筋肉を鍛えるエクササイズ」をご紹介していきましょう。
具体的には、以下の5つになります。
- ショルダープレス
- 腕立て伏せ
- スクワット
- ヒップリフト
- ワイドスタンス・スクワット
これらはご自宅でもできるので、是非トライしてみてください!
(1)ショルダープレス
- 両手にウエイト(ダンベルもしくは水が入った500mlペットボトル)を持ち、手のひら側を正面に向けて耳のラインで構えます(写真左)。
- 息を吐きながらウエイトを頭上まで上げたら、手のひら同士が向き合うようにします(写真右)。そうすることで三角筋への収縮感を高められる上、肩への負担が軽減されるからです。
- 再び手のひら側を正面に向けて、息を吸いながら耳のラインまでウエイトをゆっくり下ろしていきます。
そうすることで肩の筋肉である「三角筋」と、腕の筋肉である「上腕三頭筋」を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、5~6セット行います。
ポイント及び注意すべき点
三角筋に効かせるには、「グリップの位置」と「肘の動き」がポイントとなります。
エクササイズ中は常にグリップの真下に肘が位置するようにし、肩を支点にして両肘を頭上に向かって動かしていくようにします。
(2)腕立て伏せ
- 両手を肩幅程度に広げて、肩よりもやや低い位置に手を置くようにします。そこから更に両膝を床に付いて腕立ての体勢を作ります。
- 頭から膝までを結ぶラインを一直線に保ったまま、息を吸いながら上腕部を開いていくことで左右の手の間に胸をゆっくりと下ろしていき(写真上)、息を吐きながら開いた上腕部を閉じる(写真下)という動作を繰り返します。
上腕部の「開いて閉じる」という動きと肘を伸ばすそれによって、胸の筋肉である「大胸筋」と「上腕三頭筋」を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、3~6セット行います。
ポイント及び注意すべき点
大胸筋に効かせるには、三角筋と同様、肘がポイントになります。
開いた肘を、胸の前で閉じるようにすることで大胸筋に効かせることができます。
「膝付き腕立て伏せ」では10回こなすのが難しい場合
「膝を床に付いての腕立て伏せでは10回もこなせない…」という場合は、下の写真のような「壁を使った腕立て伏せ」を行うようにしましょう。
床が壁に変わっただけです!
足の位置で強度を変えることができ、壁から離れるほど強度が上がります。
(3)スクワット
- 肩幅もしくはそれよりもやや広めに足幅を広げ、つま先はやや外側に向けて立ちます。
- 両手を頭の後ろに組んで胸を張り、お尻を軽く後ろに突き出すようにします。
- 息を吸いながら後ろに突き出したお尻を、膝もしくはそれよりもやや低い位置までゆっくり下ろし(写真左)、息を吐きながら立ち上がる(写真右)という動作を繰り返します。
スクワットは股関節と膝を伸ばす動作が繰り返されるので、お尻の筋肉である「大殿筋」、太ももの筋肉である「ハムストリングス」と「大腿四頭筋」を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、5~6セット行います。
ポイント及び注意すべき点
お尻を軽く後ろに突き出すようにすることで大殿筋に効かせやすくなる上、膝がつま先よりも前に突き出しにくくなります。
エクササイズ中は、背中をまっすぐの状態を保つようにしましょう。お尻を軽く後ろに突き出しつつ胸を軽く前に突き出すようにすると、背中のラインをまっすぐにすることができます。
また、エクササイズ中はつま先と膝が同じ方向を向くようにしましょう。
(4)ヒップリフト
- 両膝を立てて仰向けになり、つま先は正面に向けて腰幅程度に足幅を広げます。
- 両腕はカラダの横に「ハの字」に構えて、息を吐きながら膝からお腹までが一直線となるまでお尻を上げていき(写真上)、上げ切ったところで1秒程度静止します。
- 息を吸いながら床に触れる手前までお尻を下ろしていきます(写真下)。
膝からお腹までが一直線となるまでお尻を上げていくことで「大殿筋」を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
エクササイズ中は肩甲骨を床から離さないようにします。肩甲骨が床から離れてしまうと、「股関節を伸ばす動作」ではなく「腰を反らす動作」でヒップリフトを行ってしまうことになるからです。
また、足とお尻が離れすぎてしまうと、お尻の筋肉ではなく太もも裏側の筋肉へ刺激が流れていってしまうので、膝の真下にかかとが位置するようにします。
(5)ワイドスタンス・スクワット
- 肩幅よりも広めに足幅を広げて、左右の脚で「正三角形」を作るようにします。つま先と膝はできるだけ外に向けておきます。
- 両手を頭の後ろに組んで胸を正面に向けて、息を吸いながら左右の膝の間にお尻をゆっくり下ろしていき(写真左)、息を吐きながら立ち上がる(写真右)という動作を繰り返します。
足幅を広げることで股関節の「開いて閉じる」という動作が繰り返されるようになるので、内ももの筋肉である「股関節内転筋群」を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
股関節内転筋群に効かせるポイントは2つあります。
1つは、つま先と膝をできるだけ外に向けるようにすることです。
もう一つは、上体を床に対して垂直の状態を保ち、左右の膝の間にお尻を下ろすようにすることです。胸を正面に向けるようにすると、上体を床に対して垂直の状態にすることができます。
効率よく「ダイエット成功」させるために早速メニューに加えてみましょう!
今回は、「ダイエット効果の高いエクササイズ」として、筋断面積が大きい筋肉を鍛えることができるエクササイズを5つご紹介しました。
これらを行うことで効率よく筋肉量を高めることができ、消費エネルギー量をアップさせることができるので、ダイエット成功につなげることができると言えます!
ダイエット目的でトレーニングされている方は、早速トレーニングメニューに加えてみてください!