なぜ背中は肌トラブルが増えるの?
うなじの下から肩甲骨のあいだの、手が届きにくい箇所に発生しやすい背中トラブル。鏡でしか確認できないだけに、悪化しがち。
特に、背骨あたりは皮脂腺が多く、毛穴が詰まりがちです。詰まった毛穴を放置すると、炎症やニキビなど、さまざまなトラブルの原因に。
特に、気温が高くなるこの季節は、汗や蒸れから過剰に皮脂分泌が起こります。日中はこまめなケアを怠りがちになり、背中トラブルが起きる原因の1つとなります。
また、マラセチア菌というカビ菌が多く発生しやすい背中は、ニキビの症状に似た「マラセチア毛包炎」が起きる可能性も。ニキビと間違えられやすいですが、「かゆみ」や「痛み」の症状が出にくいため、気付きにくいこともあります。この症状の場合は、医療機関での治療が必要です。
次章では、さまざまな症状に合わせた対策法を紹介します。
症状別背中トラブル対策
背中は皮脂腺が多いため、毛穴が詰まりがち。そのため、ニキビの原因となる「アクネ菌」や雑菌が繁殖しがちなパーツです。
気付きにくく、厄介な背中トラブル。症状に合わせたケアを行っていきましょう!
赤ニキビ
「アクネ菌」は、毛穴の詰まりと皮脂が原因で繁殖します。
肌のターンオーバーがうまくいかないと、過剰な皮脂分泌が起こり、排出されるはずの毛穴が詰まっていく悪循環に。これがアクネ菌を繁殖させ、炎症を起こすことで発疹が起こります。それがニキビです。
赤いブツブツニキビには、「アクネ菌」に効果のある皮膚薬を使ってみて。ニキビに特化した市販薬の中でも、スプレータイプのものを使用することで、手の届きにくい箇所もケアできるのでおすすめです。
色素沈着
所々に茶色っぽくなっている跡があれば、色素沈着かも。ニキビ跡や、さまざまな炎症から皮膚を守ろうと、大量のメラニンが生成されることが原因で起こります。
手強い色素沈着には、ニキビ予防の化粧水と、美白乳液やクリームがおすすめ。入浴後に肌のお手入れと同様に、気になる箇所に保湿ケアを。
ザラつき
背中のザラつき、ブツブツは、摩擦や刺激から肌を守ろうと角層が厚くなり、固くなってしまっていると考えられます。ザラつきが悪化すると、黒ずんで見えることも。
ピーリング系の洗顔料やボディスクラブを気になるところに塗って、3分ほど放置。優しく洗い流しましょう。
ゴシゴシ擦るのは摩擦となるのでNG!定期的な背中パックで、肌をなめらかに整えましょう。
赤み
ニキビの残りが炎症反応を起こし、赤みに繋がることも。抗炎症作用を持つ、ステロイド外用剤を塗ることで、炎症を抑え、赤みを抑える効果が期待できます。
もう一方で、赤みの原因として、背中トラブルの原因でもお伝えしたマラセチア毛包炎の可能性も。「痛み」や「かゆみ」が無く、症状が治らない場合には、専門の医療機関を受診してください。
手が届きにくいときのおすすめアイテム
とはいっても、背中は手が届きにくく、塗りにくい!と感じる方は多いと思います。そんなときは、薬局などで背中用のクリームを塗るスティックが販売されています。孫の手のような形で、手が届かない背中の真ん中あたりにも簡単に塗ることができますよ。
見つけたらぜひ試してみてくださいね。
背中トラブルの予防法
毎日の入浴時にできる3つの予防法をご紹介します。洗顔やスキンケアと同じように、背中もケアすることで、背中トラブルを予防することができます。
肌は優しく手で洗う
ボディタオルは摩擦が強すぎるので、控えましょう。
手でやさしく円を描くように洗うことで、摩擦や刺激トラブルから肌を守ります。左右の手を対角線上にし、両手を掴むようにストレッチも兼ねて、手でやさしく洗いましょう。
泡のボディソープや低刺激のものを選ぶのもおすすめ。
クレンジングで洗う
週に1度、メイク落としクレンジングを使って背中の角質汚れや垢を落としましょう!
背中にクレンジング?と思われるかもしれませんが、背中も同様、定期的に皮脂汚れを落とすことで、毛穴の詰まりを予防できます。
やり方は簡単。いつものメイク落としを、スティックや木べらなどで滑らせながら塗ります。それから1分ほど放置し、洗い流すだけ。
背中は広範囲で、皮脂や汚れが溜まりがちです。なるべく背中全体に塗り込みましょう。後は優しく、ボディソープで洗いあげればOKです。
お風呂上がりにはミストで保湿
入浴後、清潔になった背中にはすかさず保湿ケアを。手が届きにくい背中には、ミスト状の化粧水や乳液で保湿を。
お肌と同じスキンケアアイテムを、ミスト状の入れ物に詰め替えて使用しても良し、デコルテや背中用のミストも販売されているので、それらを使うのも効果的。
スプレータイプを使うことで、狙った箇所、広範囲にも届くので効果を感じやすいです!
毎日のお手入れで背中美人を目指そう
背中トラブルには、さまざまなタイプがありますが、毎日の簡単なケアで予防することができます。
背中ケアに特化したアイテムも取り入れながら、肌を清潔に保ち、保湿を行うことが背中トラブルを回避する大きなポイント。定期的な習慣で、季節に負けないキレイな背中美人を目指しましょう。