エクササイズをしていても、お腹痩せ効果が得られない「2つの理由」
それではなぜエクササイズをしていても、お腹痩せ効果が得られないのでしょうか。その理由として2つ挙げられます。
理由1:不適切なエクササイズフォームで行ってしまっている
「お腹痩せ効果が現れない…」という場合、まずチェックしておきたいことは、エクササイズフォームです。間違ったエクササイズフォームで行っていませんか?
いくらお腹痩せに有効と言われるエクササイズでも、間違ったフォームで行ってしまうと、ターゲットとなる筋肉に効かせることができず、お腹痩せ効果は得られません。効果的なエクササイズフォームで行うことができているかどうかをチェックしてみましょう。
もし、間違ったエクササイズフォームで行っていることが判明した場合、効果的なエクササイズフォームで改めて行ってみましょう。
理由2:ターゲットとなる筋肉に刺激が伝わっていない
「エクササイズフォームは間違っていなかったけれど、効果が現れない…」という方、エクササイズで効かせたい筋肉に刺激が十分に伝わっていますか?
おそらく刺激がターゲットとなる筋肉に伝わっていないのではないでしょうか。
この場合に考えられる原因として、求められる動きが制限されてしまっていることが考えられます。例えば下っ腹痩せに有効な「リバースクランチ」というエクササイズがあります(写真下参照)。
このエクササイズは骨盤後傾動作を繰り返すことで、下腹部の筋肉(腹直筋下部)に効かせることができますが、骨盤後傾動作が制限されてしまうと、股関節屈曲動作で行ってしまいます。そのため下腹部の筋肉ではなく、太ももの付け根に効いてしまうのです。
このように「お腹痩せに効果的」と言われるエクササイズでも、そのターゲットとなる筋肉を効かせるために要求される動きが制限されてしまうと、筋肉に効かせることができず、お腹痩せ効果を得ることができなくなってしまうのです。
この場合は、動きを制限している筋肉を静的ストレッチで抑制させることが必要となります。
お腹痩せ効果を高める「股関節ストレッチ」3選
「ターゲットとなる筋肉に効いた感じがしないという場合は、動きを制限している筋肉を静的ストレッチで抑制させることが必要」とお伝えしましたが、では具体的にどのような静的ストレッチを行っていけばよいのでしょうか。
それがここでご紹介する「3つの股関節ストレッチ」となります。
お腹痩せ効果を高める股関節ストレッチとして、
- 腸腰筋への静的ストレッチ
- 腸腰筋及び大腿直筋への静的ストレッチ
- 大腿筋膜張筋への静的ストレッチ
の3つが挙げられます。
「腸腰筋への静的ストレッチ」を行うことで、骨盤の前傾を抑制させることができます。すると先程も例として挙げた「リバースクランチ」で骨盤後傾動作の制限が解除されるため、下腹部の筋肉(腹直筋下部)に効かせることができるようになります。
腸腰筋の緊張が強くなると、大腿四頭筋の一つである「大腿直筋」の緊張も強くなりやすくなります。そこで、「腸腰筋及び大腿直筋への静的ストレッチ」も合わせて行うとより効果的と言えます。
また、お腹痩せには股関節内転筋群の強化も重要です。股関節内転筋群を強化することで、ポッコリお腹をもたらす「骨盤の開き」を改善させることができるからです。
股関節内転筋群を十分に効かせるには、「股関節を閉じる」という動作が要求されます。そのため、その拮抗筋であり「骨盤の開き」をももたらしている大腿筋膜張筋の緊張を緩めるために、「大腿筋膜張筋への静的ストレッチ」も行います。
(1)腸腰筋への静的ストレッチ
- 両脚を前後に開き、前脚の膝は立てて後ろ脚はまっすぐに伸ばします。
- 立てた前脚の膝の上に両手を乗せて重心を真下に下ろし、目線をお腹に向けることで後ろ脚の太もも付け根前面にある腸腰筋がストレッチされます。
左右それぞれ、心地よい伸び感が得られる強度で、20~30秒間伸ばし続けます。
ポイント及び注意すべき点
腸腰筋へのストレッチ効果を高めるポイントは、骨盤を後傾させることです。目線をお腹に向けるようにすると、骨盤を後傾させやすくなります。
ストレッチ中は、骨盤を正面に向けるようにしましょう。
(2)腸腰筋及び大腿直筋への静的ストレッチ
- 立位の体勢で、片脚を一歩後ろに引き膝を曲げます。
- つま先を捉えて、かかとをお尻につけるようにすると、太もも前面上部にある腸腰筋と大腿直筋がストレッチされるようになります。
「硬くてつま先を捉えてかかとをお尻につけられない!」という場合は、足首を持って太もも前面上部が無理なく伸ばされていることが感じられる程度に伸ばすようにしてみましょう。
左右それぞれ、心地よい伸び感が得られる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにします。
ポイント及び注意すべき点
このストレッチもやはり骨盤を後傾させることがポイントとなります。そのため、目線をお腹に向けるようにしましょう。
(3)大腿筋膜張筋への静的ストレッチ
- 立位の体勢で片足を一歩後ろに引き、次に反対側の脚とクロスさせるようにします。
- 後ろに引いた脚と反対側の手を骨盤横に添えて、その手で骨盤を横にスライドさせるようにする(写真赤矢印参照)と、骨盤から太もも側面にある大腿筋膜張筋がストレッチされるようになります。
左右それぞれ、心地よい伸び感が得られる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにします。
ポイント及び注意すべき点
脚を後ろに引いて反対側の脚とクロスさせると、骨盤が後ろに引いた脚の方向に向いてしまいがちになります。しかし、そうするとストレッチ効果がダウンしてしまいますので、骨盤を正面に向けてストレッチをするようにしましょう。
ストレッチを行ったら、改めてエクササイズにトライ!
この3つの股関節ストレッチを行った上で、改めてターゲットとなる筋肉を意識しながらエクササイズを行ってみましょう。すると、筋肉に効いていることが実感できるかと思います。
早速お試しください!