太もも引き締めエクササイズに適していない「太ももエクササイズ」とは…
「太ももを引き締めたい!」という強い想いから、太もも周りの筋肉全てのエクササイズを行っていませんか?太もも周り全てのエクササイズを行っても、残念ながら太もも引き締めには至りません。
中でも、太もも前面にある「大腿四頭筋」のエクササイズは、太もも引き締めには適していないと言えます。なぜなら大腿四頭筋は肥大化しやすいと言われているからです。つまり、却って太ももが太くなってしまう可能性が高いということです。
大腿四頭筋のエクササイズとして、マシンを使って膝を伸ばす動作を繰り返す「レッグエクステンション」というエクササイズがあります。しかし、大腿四頭筋のエクササイズを行っていないつもりでも、大腿四頭筋に効かせてしまっているケースも多々見られます。
例えば下半身を代表するエクササイズとして「スクワット」があります。下の写真のように、足幅を狭くして上体を起こし気味にしてスクワットを行うと、膝の曲げ伸ばし動作で行ってしまうことになり、大腿四頭筋に効いてしまいます。
下半身痩せに有効なスクワットについては、後ほどご紹介しますね。
太もも引き締めのカギは「内もも」!?
それでは、逆に何が太もも引き締めに適しているエクササイズと言えるのでしょうか。
太ももの筋肉には大腿四頭筋以外に、太もも裏側の「ハムストリングス」、内ももの筋肉である「股関節内転筋群」、そして外ももの筋肉である「股関節外転筋群」という3つのパートがあります。
この中でズバリ、太もも引き締めのカギを握っていると言っても過言ではないのは、内ももの筋肉である股関節内転筋群です!その理由は、内ももの筋肉が弱くなると骨盤と股関節が外に開いた状態となり、太ももを太くする引き金と言える「O脚」へとつながるからです。
O脚になると脚に歪みが生じるため、血液やリンパの流れが悪くなり、不要な水分や老廃物が蓄積するようになります。するとむくみやすくなるだけでなく、冷えやすくなるため、脂肪が蓄積しやすくなってしまいます。これが太ももを太くする要因の一つとして考えられています。
そこで内ももの筋肉を引き締めることで、骨盤と股関節の開きの改善にもつながり、太もも引き締め効果が期待できると言えるのです。
内ももを引き締めるエクササイズ
内ももの筋肉を引き締めるエクササイズはたくさんありますが、今回はその中で太もも引き締め効果が期待できて、おうちでもできるエクササイズを2つピックアップします。
以前にもご紹介したことがあるエクササイズですが、今一度おさらいをしておきましょう。
(1)ワイドスタンス・スクワット
- 足を肩幅よりも大きく開き、脚で左右の足を底辺とする正三角形を作るようにします。つま先はできるだけ外側に向けておきます。
- 両手を頭の後ろに組んで目線を正面に向けます。そこから、息を吸いながら股関節を開いていき、お尻を膝のラインよりもやや下の位置までゆっくりと下ろしていき、息を吐きながら股関節を閉じるという動作を繰り返すことで、内ももの筋肉に効かせることができます。
10回を、1分間の休憩を入れながら3~5セット行います。
先ほど「下半身痩せに有効なスクワットをご紹介します」とお伝えしましたが、それがワイドスタンス・スクワットです!
内もも引き締め効果が感じられない原因
ワイドスタンス・スクワットを行っても、内もも引き締め効果が得られない原因として2つ挙げることができます。
1. 股関節の「開いて閉じる」という動きができていない
「開いて閉じる」という股関節の動きができていますか?内ももの筋肉に効かせることができていない方は、「開いて閉じる」という股関節の動きではなく、股関節の曲げ伸ばし動作でスクワットを行っていることが考えられます。
股関節の曲げ伸ばし動作でスクワットを行うと、内ももではなくターゲットが太ももの筋肉となり、大腿四頭筋に効きやすくなってしまいます。
股関節の「開いて閉じる」という動きをするには、まずつま先をできるだけ外側に向けるようにしてみましょう。つま先の向きを外側に向けるようにするだけでも、股関節が開きやすくなります。
それでも内ももの筋肉に効かないという場合は、股関節の筋肉が硬く、「股関節を開く」という動きが制限されているため、「股関節を曲げる」という動きで代償してしまっていることが考えられます。
「股関節を開く」という動きが制限されている場合に行っておきたいストレッチについては、「『下半身痩せエクササイズ』の効果が感じられない場合に行っておきたい股関節ストレッチ」で詳しくお伝えしていますので、こちらをご参照ください。
2. 「しゃがみ込み」が甘い
股関節の「開いて閉じる」という動きができているのに、内ももの筋肉に効かないという場合、「しゃがみ込み」が甘いことが原因として考えられます。
おそらくほとんどの方が膝のラインと同じか、それよりも上の位置までしか下ろすことができていないと思います。鏡を見ながらでも構いませんので、膝のラインよりもやや下の位置まで下ろすことを心がけてみましょう。
(2)ボール挟みエクササイズ
- 内ももに小さなエクササイズボール、もしくはそれに代わるクッションなどを挟み、左右のかかとをつけてつま先を外側に向けるようにして立ちます。
- 息を吐きながら、ボールもしくはクッションなどをしっかり挟み、挟み切ったところで3秒間静止します。息を吸いながら緩めるという動作を繰り返します。
内ももの筋肉だけでなく、かかとをつけてつま先を外側に向けることで、お尻の筋肉にも効かせることができます。
10回を、1分間の休憩を挟みながら3セット行ってみましょう。
内もも引き締め効果が感じられない原因
このエクササイズはボールなどを挟む動作を繰り返すので、内ももの筋肉に効かせやすいエクササイズと言えます。しかし、「それでも内もも引き締め効果が感じられない…」という場合、「挟み込み」が甘いことが原因として考えられます。
できるだけ「これ以上挟めない!」というところまで挟むようにします。
内ももの上部にボールなどを挟むのが基本ですが、挟み込み動作がどうしても不十分になってしまうという場合は、内ももの下部にボールなどを挟んでみましょう。
できるだけ遠回りせずに、「なりたいカラダ」へ!
今回は、できるだけ効率良く太ももを引き締める方法についてお伝えしてきました。太ももを引き締めるには、内ももの筋肉を引き締めることが近道となり、それにはどんな点を心がけたらよいのかがご理解できたでしょうか。
どこか目的地へ向かう際、できるだけ遠回りせずにたどり着ける道を選びますよね。それはボディメイクにも当てはまるのです!
「なりたいカラダ」に、できるだけ遠回りせずにたどり着ける“道”を選ぶようにしましょう!