クレンジング
まずはメイクや日焼け止めなど、しっかりした油分の強い汚れを、クレンジング剤で落とします。汚れを残すことも肌にダメージを与えますが、汚れを落とすときに肌に負担をかけないことがなにより大切。摩擦を与えないよう、こすらずに肌を慈しむようにクレンジングしましょう。
1. クレンジング剤の選択
クレンジング剤には、ジェルタイプ、クリームタイプ、オイルタイプ、拭き取りタイプなど、ざまざまな種類があり、肌のタイプや、テクスチャーの好みで選ぶ方も多いでしょう。
拭き取りタイプは摩擦を起こしやすかったり、水で洗い流さないことが前提になっているので、日常使いでなく「忙しいとき用」と考えるといいでしょう。肌ダメージが少なく汚れはよく落ちる、ジェルタイプのクレンジング剤は幅広い肌タイプの方におすすめです。
2. クレンジング剤をなじませる
クレンジング剤の状態や硬さなど、テクスチャーによりなじみ方に差がありますが、原則として、あわててこすらずに、ゆっくり、くるくる指先を回転させながらなじませることが大切。手ごたえが軽くなったら、クレンジング剤が肌になじんだサインです。
3. アイメイクはていねいに落とす
ばっちりアイメイクをしている日は、アイメイク専用のクレンジング剤を使いましょう。もしくはクレンジング剤を、再度目元だけにていねいになじませて、落としましょう。まつ毛を優しくつまみ、縦方向に指を動かし、まつ毛が傷んだり抜けたりしないよう気を付けてください。
4. すすぎ洗いは30~38度で
クレンジング剤を落とすときに限らず、洗顔には30~38度の水温がおすすめ。30~38度の範囲は、体感としてはかなり「ぬるい」と感じる温度です。この範囲の中で、乾燥肌・敏感肌の方はぬるめ、オイリー肌の方は高めの水温を意識するといいでしょう。
洗顔料での洗顔
パッケージに「w洗顔不要」と書かれているクレンジング剤も多いですが、やはりクレンジングのあとは洗顔料による洗顔が必要です。クレンジングはメイクや日焼け止めなどの油分を、洗顔料は汗やほこり、花粉などの水に溶ける汚れを落とす、というように、どちらにも違う役割があります。
もし、ノーメイクかつ、日焼け止めを塗らなかった日であれば、必要以上に油分を取らないよう、洗顔料による洗顔だけでOKです。
5. しっかり泡立てる
洗顔料は、手でしっかり泡立てましょう。泡が汚れをからめ取るので、泡立てなければ洗顔料が的確に役割を果たすことができません。泡を作るのが苦手な人は、泡で出てくるタイプの洗顔料をチョイスしたり、泡立てネットを活用しましょう。
6. 泡を転がすように広げる
せっかく泡立てた洗顔料の泡をつぶさないよう、そっと顔に当て転がすような気持ちで広げてください。肌を慈しむように泡を転がして汚れを落とします。
7. すすぎは徹底的に
洗顔料を長い時間肌に置いておくと、うるおいまで落としてしまうことがあります。凸凹を意識しながら、一通り顔全体に泡を転がしたら、早めにすすぎにうつってください。落としきれない洗顔料が残るのは、ダメージが大きいので、顔のふちまで残さず、しっかりすすいでください。
水圧がよくないのでシャワーですすぎをしない方がいいという説もあるようですが、普通のシャワーの水圧ならこすれるような摩擦は起きないので、シャワーを洗顔のすすぎに使うことも可能です。
8. タオルで水分を拭う
水分は洗顔後すぐに取りましょう。顔を包み込み、そっと水分をタオルに吸い取らせるよう、こすらないようにタオルを使ってください。ていねいに肌をいたわって洗顔してきた仕上げとして、最後まで慎重に。
洗顔後のケアも忘れずに
9. 保水をする
洗顔後、乾燥を感じる前に、化粧水などで肌を潤しましょう。無理に叩き込んだり、擦り込んだりしないよう、ふんわり肌にのせて自然になじむのに任せてください。
洗顔後、汗をかきやすい日は、清涼感を感じられる化粧水がおすすめです。「刺激があるものは肌によくないのでは?」と思うかもしれませんが、かゆみにストレスを感じたり、浮いてきた汗をゴシゴシ拭いてしまう方が問題です。刺激による負担が気になるなら「清涼感がある敏感肌用」の化粧水をチョイスしましょう。
10. スペシャルケアでターンオーバーを整える
摩擦がよくないので、大事に肌をふんわり扱って洗顔する、ということをお伝えしてきました。「だったら肌の角質層を除去するピーリングもよくない?」と考えそうですが、ピーリング専用の化粧品を正しく使えば、肌の代謝が改善され、正しいターンオーバー(肌の生まれ変わり)に近づく手段になります。
原則として、期間を決めて定期的に行うようにすると、やりすぎや手入れ不足にならず、程よいお手入れができます。ただし、併せて、その日の肌の調子を見て判断することも大切です。
洗顔は美しい肌の基本!
もし間違った洗顔をしていた人が、正しい洗顔方法に切り替えることができれば、肌の状態は驚くほど変わってきます。とにもかくにも、摩擦を避けること。肌を摩擦に弱いもの、例えば、やわらかい革製品の表面や、毛玉ができやすいモヘアなどをイメージしてこすらないようにしてください。シミが増えるリスクも減るはずですよ。
シミ予防にはもちろん、日焼け止めをしっかり使って紫外線をカットすることも大切です。また意外とやってしまうのが、料理で飛んだ油はねを放置すること。顔だけでなく、手や腕も含めて、肌に熱した油が飛んだと感じたらすぐ洗い流し、冷やすことでシミをしっかり予防してください。
毎日の正しい洗顔で、生き生きした肌を手に入れてくださいね。