そもそも女性ホルモンとは?
そもそも女性ホルモンとは、女性らしい丸みを帯びた身体づくりや妊娠に備えた機能を育てるためのホルモンのことを指します。初めて生理がきてから、閉経するまでの間はずっと出続け、体脂肪を蓄えたり妊娠に備えた身体づくりをしてくれる長い付き合いとなるホルモンです。
脳から指令を受けて分泌される女性ホルモンは、卵巣から分泌されます。そのため排卵期や月経のタイミングで大きく影響を与えます。
男性にも女性ホルモンは分泌されているの?
女性ホルモンは男性にも分泌されていますが、特に女性に多く分泌されるホルモンなので「女性ホルモン」と呼ばれています。
女性ホルモンの基礎知識
女性ホルモンはどんなはたらきをしてくれるの?
女性ホルモンは、女性の全般的な健康を支えてくれる大切なホルモンです。妊娠や出産のときだけではなく、健康な身体を維持してくれたり、気持ちを安定させてくれるはたらきをもっています。
女性ホルモンは2種類
卵巣から分泌される女性ホルモンは、おもに2種類あります。「エストロゲン」と「プロゲステロン」というそれぞれのホルモンが規則的に分泌されます。特に月経前に身体の不調に悩んでいる月経前症候群(PMS)の女性は、プロゲステロンが主にその原因だといわれています。
女性ホルモンの分泌量は毎日変わる
女性ホルモンの分泌量は、日によって変化します。脳の指令によって卵巣から分泌されるため、寝不足や疲労などささいなキッカケでも影響を受けやすく、分泌量は毎日変化を見せます。
女性ホルモンについての疑問あれこれ
女性ホルモンの量は調べられる
月経前症候群(PMS)や月経が不調の女性は、女性ホルモンのバランスが正常かどうかを調べることもできます。月経がはじまり、5日以内に血液検査で調べることができるので、クリニックで相談してみましょう。
女性ホルモンが乱れるのはなぜ?
ホルモン分泌は、脳の視床下部からの指令で動いています。そのため、脳にストレスや負担がかかってしまうと、指示が上手に出せずにホルモンの分泌が乱れてしまいます。また、脳は生命を維持するために不可欠な心臓の動きなどを安定させるように指令を出すので、卵巣などの生殖機能に関してのサポートが後回しになってしまうことも。
女性ホルモンが少ないと男性的になる?
女性ホルモンの分泌が少ないと、口のまわりにヒゲが生えたり、胸が小さかったり、外見が男性的になるのではないか?と悩んだ経験はありませんか。基本的に、女性ホルモンはヒゲや胸の大きさに関係は無いといわれています。
口のまわりのヒゲに関しては、ストレスなど一時的なホルモンバランスの乱れや、男性ホルモンを受容しやすい体質であったり、さまざまな原因が関係していると考えられています。
胸の大きさは、生まれ持った体質や脂肪の量が関係すると考えられていますが、ホルモン治療をおこなうことで、乳腺は発達して胸のサイズに影響が現れる場合もあるそう。
女性ホルモンが多いと太るの?
女性ホルモンが多いからといって、太ることはありません。しかし、体脂肪が多いと女性ホルモンの値は高くなると考えられています。また、治療の一種としてホルモン剤を長期間飲んでいると、体脂肪がつきやすい身体になることはあるそう。
女性ホルモンの分泌を自分で確認することはできる?
女性ホルモンが不足していないかどうかは、おおよそ知ることができます。まず、25日~38日周期で生理が規則的かつ定期的にあること、排卵があること、基礎体温表を作り高温・低温の層がしっかりとわかれていれば、分泌バランスに問題はないと考えられています。
女性ホルモンの分泌量は増やせる?
そのときのストレスや体調のコンディションによっても毎日変化する女性ホルモンは、基本的に脳からの指令を受けて分泌されているので、自然にたくさん分泌されるようにすることはできません。女性ホルモンが原因の悩みを解決するためには、必要に応じて飲み薬や注射などで治療をすることによって分泌をサポートしていきます。
女性ホルモンを知って過ごしやすい毎日を
女性を毎月悩ませる、生理前後の気持ちや体調の不安定な乱れ。その原因は、女性ホルモンが関係しているかもしれません。ぜひこの機会に、女性ホルモンについての基礎知識と自分の身体の状態を見直して、ストレスや負担の少ない快適なコンディションに身も心も整えてみませんか。