まず、世の中にはさまざまな名前のパーマが存在します。それがお店独自の呼び方だったり、商品名だったりと、理由は場合により異なります。
その中でも今回は、作業工程・値段からみてもシンプル・最小限で、一般的にどこでも受けることができるであろう、機械による加温を基本的には行わない一番ベーシックなふつうのパーマ(コールドパーマと区分される)を基準にしてお話します。
仕上がりを調節して楽しもう
通常のパーマは、濡れた髪をしっかりタオルドライをしたくらいが一番ウェーブが強くでています。ですから、ドライヤーで勢いよく乾かすと、多かれ少なかれウェーブがのびてしまいます。
対処法はふたつ。
①ほしいイメージより強めにパーマをかける。
ほしいイメージよりも強めにパーマをかけておいて、ドライヤーをした時にのびすぎないようにすること。
②今がベスト!という半乾きの状態でムースなどをつけて、自然乾燥させる。
自然乾燥させることで、ドライヤーによるのびを避けることができます。
※基本的には欲しいイメージよりも少し強めにかけておいた方が、失敗が少ないです。ドライヤーによるのびの他にも、重力の影響によって多少のびてしまう為です。
乾かし方の違い
ヘアカタログに出てくるような束感のあるウェーブに近い方といえば、ドライヤーでブワー!っと乾かしたものではなく、半乾きくらいの髪じゃありませんか?ドライヤーで乾かすと束が散って面になってしまいます。
束感をだしたいならば
半乾きの状態でなにかスタイリング剤をつけて自然乾燥、または髪を手で包み込んで抑えながら弱い風でドライヤーをする。乾くのと共に束が散ってしまわないように、乾ききるまでなるべくそっとしておくことが肝心です。
ドライヤーでしっかり乾かしたいときは
こちらも2通り。
①髪をねじりながら乾かす。
ねじりながら乾かすことで、パーマが活かされ、且つ面が整って艶が出ます。巻き髪のように仕上がるのが特徴ですが、乾ききったあとねじりをくずせば、こてで巻いたようなきれいなウェーブが出ます。
②とにかく乾かして、スタイリングはあと。
夜寝る前にはしっかり乾かしたいですよね。乾きにくい長い髪や量の多い髪、寒い日であればなおのこと。そんなときはウェーブがのびても気にせず、とにかく一回しっかり乾かしましょう。そして、朝やおでかけ前に、改めてしっかりスタイリングをします。この時、だいぶウェーブがのびているようでしたら、一度、水で濡らしてウェーブを復活させましょう。
スタイリング剤の違い
ムース、ワックスなどのセット剤の場合
全体につけやすく、あまりべたつかず、キープ力があるのがムース。つけすぎるとぱりっとしたような固い質感になりがちなので注意ですが、一番簡単な方法がこのムースだと思います。
対するワックス。一度うっすらウェーブを出したい部分全体にワックスをつけておけば、時間がたって重さでウェーブがのびてきても、手でわしゃわしゃっとすれば復活するのがいいところ。一か所に固まってつきやすいのと、少しべたべたするのがちょっと難点。
オイルや乳液などの、洗い流さないトリートメント系の場合
セット力はさほどないけれど、(つけすぎなければ)べたべたしないし、ぱりぱりしない。そして艶が出ます。自然なやわらかいウェーブにはもってこい。ただ、時間とともにウェーブがのびる可能性は高いです。
なんだかんだ言って…「慣れ」!
パーマは乾かし方やスタイリング剤による違いで、ウェーブの強さや表情が大きく変化します。ポジティブに言うならば、いろいろな仕上がりを楽しむことができます。はじめはいろいろ試してみましょう。そのうち感覚をつかんで、「今日の気分はこれだ!」と思うところできめることができるテクニックが、徐々に身についてきます。
こればかりは慣れが物を言うでしょう。もちろんパーマをかけた際は、担当美容師におすすめのスタイリング方法を聞いて、しっかり持ち帰ってくださいね!