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シルバーアクセサリー職人に取材「金属アレルギーが出るのはなぜ?安全なアクセの選び方は?」





お店でアクセサリーを見ると、「金属アレルギー対応」と書かれた製品が増えているように思います。

金属アレルギーがあるためアクセサリーを気軽に買えない、買う時に大丈夫かどうか細かくチェックしなくてはいけないという人、多いのではないでしょうか。

かく言う私も金属アレルギー持ち。しかも、同じK18でも「アレルギーが出るアクセサリー」と「出ないアクセサリー」があります

一体何が原因なのか、シルバーアクセサリー職人である緒方益人さんに詳しく教えていただきました。

 
金属は100%だと柔らかすぎるが、他の金属を混ぜることで硬くなる


▲Photo By Rie Kanno

緒方さんはシルバーアクセサリーの職人で、湯島にあるバー「MAAS」のマスターでもあります。

店内にはシルバーアクセサリーのショーケースがあり、アクセサリーを見たり、お酒を飲みながらアクセサリーについて相談したりできます。

 
「アレルギーが出にくい金属ってあるんですか?」
緒方さん:金、銀、プラチナ、ステンレス、チタン。この5つは基本的にアレルギーが出にくい金属です。

これらの素材100%で作られたアクセサリーならアレルギーが起きにくいのですが、100%だと柔らかすぎて傷がつきやすいという難点があります。

そこでほんの少しほかの金属を混ぜることがよくあります。例えば銀なら銅を5%混ぜると、それだけで急激に硬度が増すのです。

そのかわり、他の金属を混ぜるとアレルギー性が少し上がります

ほとんどの人はその程度ではアレルギーは出ませんが、まれに金属アレルギーが出る人もいます。

 
「金属アレルギーはなぜ起こるのでしょうか?」
緒方さん:金属アレルギーの主な原因は2つ。

アクセサリーに施されたメッキコーティングと、金属を硬くするために混ぜられた「安い金属」です。

 
金属アレルギーの原因その1:メッキコーティング

「メッキコーティングについて詳しく聞かせてください」
緒方さん:金属は変色することもあれば、見た目があまりきれいではない金属もあります。

変色を避け、見た目をよくするために施されるのがメッキ(ロジウム)コーティングで、接着剤を使って金属にコーティングします。

ところが汗をかくことで、汗と接着剤により化学反応が起きます。すると人によって、皮膚に炎症が起きることがあるのです。

もし痒くなったらそのアクセサリーをすぐに外せば問題ありませんが、炎症が起きているのに使い続けると、接着剤の成分が体内に入ってしまいます

それが原因で金属アレルギーになるのです。一度アレルギーが出たアクセサリーは残念ですがもう使えません。

 
「メッキコーティングされていないアクセサリーはないのでしょうか?」
緒方さん:ありますが、見ただけでは分からないので店員さんに「メッキコーティングされていますか」と聞きましょう。そこですぐに答えてくれる店員さんがいるお店なら安心です。

また、プラチナはほとんどの場合コーティングされています

しかしプラチナのアクセサリー自体が高価なブランド品であることが多いので、もしプラチナでアレルギーが出たら、お店に持っていって「メッキのアレルギーが出たので、メッキをはがしてもらえませんか」「交換してもらえませんか」と頼んでみましょう。

ほとんどのブランドは対応してくれます。捨てる前に、お店に相談してください。

 
金属アレルギーの原因その2:混ぜられた粗悪な金属

「金属アレルギーのもう一つの原因である『安い金属が混ぜられている』ことについて教えてください」
緒方さん:アクセサリーの原料となる金属を作る段階で、原価を抑えるために指定された金属以外の安い金属を混ぜ合わせてしまう業者がいるのです。

数パーセントならバレないので、例えば銀なら銅ではなく、ニッケルや鉛、真鍮など銅よりも安い金属を混ぜていることがあります。

これは途上国の工場でよくある問題で、金属を差し替えることで浮いた差額を稼いでいるのですが、先進国が安すぎる金額で発注しているという背景にも目を向けなくてはいけません。

また、安いアクセサリーを身につけて金属アレルギーが起きても、多くの日本人はクレームをつけません。

悪質な業者が野放しになっているのは、クレームがないため問題が表面化しにくいという要因もあるのです。

 
「日本国内にも金属の工場はあると思いますが、国内の工場ではどうでしょうか」
緒方さん:国内の工場なら数パーセント入れ替えてもたいした利益にはなりませんし、何より信用問題に関わります。

14金なら本当に14金と思われるので、メイドインジャパンのアクセサリーなら概ね安心だと思います。

 
安全なアクセサリーを買うポイント


▲Photo By Rie Kanno

緒方さんのお話をまとめると、店員さんがアクセサリーの原料や工場について詳しく知っていて、質問してすぐに答えてくれるお店の商品を選ぶのがポイント。

聞くべき質問は「メッキでコーティングされていますか?」「どこの工場で作られた金属ですか?(金属から加工までメイドインジャパンなら問題なし)」です。

また、大手ブランドなら海外の工場であっても原料を指定して渡しているので安心なのだそう。

 

最後に緒方さんは「肌に直接つけるものですから、安くてかわいいからと手をだすのではなく、値段が高くても出どころのわかるアクセサリーをつけてほしいです」とコメントされました。

出身地(工場)がはっきりしているアクセサリーなら、金属アレルギーが出て手放すことなく「一生もの」として使えるはず。

安心して使えるアクセサリーを探してみませんか。

 

取材:MAAS
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