肌や体のお手入れは小まめにしていても、髪への意識はそこまで高くないかもしれません。しかし肌や体と同じように、髪も老化をしていくんですよ。
最近、髪が以前よりもパサついたり、艶やかさがなくなっていたら要注意。そろそろエイジングケアをし始めなければ「髪の老化」は進むばかりです。
今回はそんな老化にストップをかけるべく、髪のエイジングケア法を紹介します。髪は乾燥や静電気などの外部刺激によっても影響を受けやすいので、特にこれからの季節は意識していたわっていきましょう。
髪の老化は「20歳」から!?
肌の老化は目に見えて分かりますが、髪の老化に関しては二の次となってしまっている人も多いと思います。しかし歳を重ねるごとに髪の毛にハリやコシがなくなってきて、触り心地がこれまでと違うなと感じてはいませんか?
髪の表面と襟足付近の髪の太さを比べ、表面の髪のほうが細かったら要注意。残念ながら髪が老化している可能性があります。
髪の老化は避けられないものです。髪はケラチンやたんぱく質といった成分によってつくられていますが、年齢とともにこれらが生成されにくくなるため、以前に比べてパサつきを感じるようになります。
また髪は毛根に栄養分や酸素が運ばれることで艶を増しますが、歳をとると新陳代謝が衰えるので、これまで通りに上手く養分が運ばれません。毛根から老化が始まってしまうんですね。
髪の老化は20歳から始まるともいわれていて、特に若い頃に髪に紫外線を多く当てる機会があった人ほど老化が早まります。髪も肌と同じように早めのエイジングケアが必要です。
静電気はまさに大敵! まずは「外部刺激」から髪を守って!
髪を労わるためには外部刺激から髪を守ることも大切です。まずこれからの季節に注意したいのは静電気を起こさないようにすることです。
冬になると髪が広がりやすい人は、まさに静電気が発生している証拠です。静電気は切れ毛や枝毛の原因となるんですよ。しかもその状態でブラッシングをしたらまさに最悪。キューティクルが剥がれやすくなってしまうので、水分やたんぱく質がより失われやすくなります。
この事態を防止するには静電気を発生させないようにすることが第一です。洋服選びは慎重に行い、洋服を脱ぐときも、事前に静電気除去シートに触れるなどの対策をしましょう。
また服の組み合わせによっても静電気の発生を抑えられます。例えばアクリルニットを着る場合はインナーにヒートテックなどのポリエステル素材のものを、ウールニットの場合は綿のインナーを合わせると静電気が発生しにくいです。
インナーは見えないのでファッションに影響を与えることはありません。いくらでもアレンジが効くので、ぜひ取り入れてみてください。
もちろん、洋服だけではなくマフラーを巻いているときも注意ですよ。ゆっくりとはずしてできるだけ摩擦が起きないようにしてください。
また静電気が起きると花粉が付きやすくなりますが、花粉は頭皮の毛穴に角栓をつくり、髪に養分を運ぶ役割を弱めてしまいます。家から帰ったら軽くブラッシングをして除去してください。
髪と同じ成分「アミノ酸系のシャンプー」を使おう
毎日のバスタイムでも髪のエイジングケアは可能です。市販のシャンプーにはさまざまな種類がありますが、髪のことを思うなら洗浄成分が「アミノ酸系」のものを使用するようにしてください。
髪も含めた人の体はアミノ酸でできていて、アミノ酸は髪や体をつくる大切な成分です。髪を痛める心配が少なく、多くのサロンで使われるほど信頼されています。
アミノ酸系シャンプーの見分け方は、裏面の成分表示欄に「ココイル」「ラウロイル」「パーム油脂」という表示があります。成分表示は一番多くの割合を占めるものから順に書かれているので、これらの成分が最初に書かれていたらまずは安心していいでしょう。
アミノ酸系のシャンプー以外には「硫酸系界面活性剤」がベースのものや「石鹸系シャンプー」がありますが、多くの市販のシャンプーが採用している硫酸系界面活性剤系のものは髪のたんぱく質を壊す可能性が高いので、一番おすすめできません。髪を洗うたびに頭皮を傷つけるといっても過言ではなく、せっかく髪をケアしていこうと思っても効果が現れないどころか悪影響です。
硫酸系界面活性剤系のシャンプーは、裏面の成分表示の部分に、「アルキルエーテル硫酸塩」「スルホン酸」「LS/LAS」などの表示があります。これらは掃除や洗濯に使う洗浄剤と同じくらい強い成分です。
また石鹸系シャンプーも肌にやさしそうに見えてそうではないんです。石鹸はアルカリ性ですが、髪と頭皮は弱酸性なので互いの相性はあまり良くありません。石鹸カスが頭皮や髪に残りやすいという欠点もあり、髪がそれによってパサつきを増してしまいます。
シャンプー中は、「5分」でできるマッサージを実践!
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髪にやさしいシャンプーを手に入れたら、せっかくなのでシャンプー中も無駄にしないようにしましょう。
頭皮の血行を良くして髪へ養分を運びやすくするためには、シャンプー中のマッサージが効果的です。体全体が温まっているので血行が促進しやすく、頭皮も柔らかいのでさらに効果が期待できます。
シャンプー中マッサージの手順は至って簡単! 5分もあれば完了します。
耳の上あたりからからてっぺんに向けて揉みほぐしていきます。髪をかき上げるように、グイッと下から上に持ち上げるようにして5秒間、圧力を加えます。これを10回繰り返したら完了です。
シャンプー中にマッサージすると毛穴の汚れも浮き上がらせてくれるので、より髪のエイジングケアに効果的。髪をすすぐときはぬるめのお湯で刺激を与えないようにしてくださいね。
シャンプー中がベストですが、それ以外ならアロマオイルを使って実践してみてもリラックス効果が得られそうです。
生活習慣を見直して内面から変える
髪は外部からだけではなく、体の内側からの影響も強く受けます。そのため生活習慣を整えることも髪のエイジングケアには必要ですよ。
まず紫外線は髪にとって大ダメージとなるので避けるようにしてください。頭皮の酸化が進んで、老化現象を起こします。しかし外に出ることがあれば紫外線の影響は避けられないですよね。そんなときは食べ物によってフォローします。
紫外線の影響を少なくするには抗酸化作用の高い食べ物を摂ることが大切です。鮭やナッツ、キウイ、大豆、ブルーベリーなどが抗酸化作用が高いので、日中、長い間外にいた日は特に摂取するようにしましょう。飲み物なら豆乳や緑茶がおすすめです。
また髪の90%はケラチンという成分でできていますが、その働きを助けるためにたんぱく質も必要不可欠となってきます。ダイエットをしていると栄養が偏り髪が細くなりがちですが、たんぱく質が豊富なささ身肉や卵はきちんと摂るようにしましょう。
逆にNGなのは、お菓子やハンバーガーなどのジャンクフードです。脂質と塩分が多いので、頭皮の血液の循環を悪くしてしまいます。
他にも、睡眠も美しい髪をつくる要素の一つです。寝ている間に成長ホルモンが分泌されて髪が育つので、特に22時~午前2時は深い睡眠状態にいられるようにしてください。
30歳を迎えて、髪が細くなったり枝毛ができやすいと感じていたら、そろそろ髪のエイジングケアにも意識を向けるべきときかもしれません。定期的にヘッドスパで地肌をマッサージするのもいいですね。
また髪も化粧水と同じように、合わなくなったら新しいものを試してそのときにベストなものを選んでください。変化を感じとって、上手にシャンプーやトリートメントを変えていきましょう。
参考:Beauty SalonAORAKI、Ash高円寺店、a-key-p、sol-ea-terra、yak、RESALON