病院の待ち時間、施術後の不安などを解消するためにアメリカの病院で導入された、子供達のためのVR体験「Infusionarium」とは?
VR医療について
最近では、心臓病専門医などが患者に病について説明する際に、3DVRモデルを使って説明をしたり、歯医者が施術の手順をVRを使って学んだりなど、
ヘルスケア(医療)業界にVRが活用されることも珍しくなくなってきた。
そして今回公開されたVRの活用法は、病院の待ち時間に感じる緊張や恐怖を、VRを使って紛らわせるという方法である。
これまでVR Insideが紹介してきたVR医療の例。
「高齢者のためのVR「Rendever」がMITのスローンヘルスケアイノベーションアワードを受賞」
http://vrinside.jp/news/vr-senior-rendever-mit-prize/
「中国の医療施設で麻薬中毒の治療にVRコンテンツを活用」
http://vrinside.jp/news/vrcontent_drug_addiction/
「Infusionarium」について
フロリダ州の都市、タンパにあるセント・ジョゼフズ・チルドレンズ病院で、「Infusionarium」と呼ばれるシステムが導入された。
このシステムは、VR体験を通して、特に若い患者さんの不安や恐怖を失くし、リラックスさせるためのシステムである。
患者さんが不安を感じるのは待ち時間、そして抗がん剤治療を受けた後の数時間だという。
その不安定に囚われたメンタルをケアするためのシステムが「Infusionarium」なのだ。
考案について
「Infusionarium」を考案したのはなんと、元ウォルト・ディズニーで働いていたRoger Holzburg氏である。
Roger Holzburg氏は現在、Reimagine Wellという会社の共同創設者として働いており、そこで癒しの効果のある没入型コンテンツの考案を試みているという。
セント・ジョゼフズ・チルドレンズ病院の小児の血液内科、腫瘍学のスペシャリストであるDr. Mark Mogul氏はこのシステムに賛同する1人で、以下のように語っている。
「毎日毎日、バイタルサイン(患者の兆候の検査)を受け、血を採取され、抗がん剤治療を受けるといった日々から抜け出したいと考えている病院の子供達にとって、このシステムは素晴らしいものです。
Infusionariumは子供達に良いものなのです。」
具体的なコンテンツ内容は公開されていないが、コンテンツは一つではなく、たくさん用意されているようである。
参照:VRfocus
URL:https://www.vrfocus.com/2017/04/immersive-infusionarium-helps-cancer-patients-escape-clinical-environment/
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