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サムスンはRiftやViveのような高性能VRヘッドセットを開発している


Gear VRとリモコン


4月21日に新型のGear VRと、Gear VR用のワイヤレスリモコンを発売することを発表したサムスン。Gear VRを自社のスマートフォンGalaxyシリーズに付属させることで大いに出荷数を伸ばし、モバイルVRの分野で世界中にユーザを獲得している。


そのスタイルは新しく発売されるGalaxy S8でも変わらない。この最新スマートフォンは750ドルと高価だが、購入者は新型Gear VRとリモコン(通常はセット価格129.99ドル)も一緒に入手できる。この方式は、さらにサムスンのモバイルVRヘッドセットを利用するユーザを増やすことになるだろう。


その一方で、サムスンのモバイル事業のマーケティングを統括するLee Young-heeは同社がプロフェッショナル向けのスタンドアロン型VRヘッドセットを開発していることを明かした。この製品はメディアプロデューサーやプロゲーマーといった層をターゲットとしており、スマートフォンではなくPCと連携するという。


サムスンのVRプラン


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サムスンは先日、多くの新製品を発表した。その中には新型のGear VRやGear 360、そしてGalaxy S8とGalaxy S8+が含まれている。


この発表から遡ること2週間、Leeは韓国でインタビューに応えている。その中で彼女はサムスンがVRに関して二つの道を用意していることを話した。そのうちの一方について

「まずこの新しい技術を、誰もが使えるものに……スマートフォンがもたらす体験の一部にします」

と言っている。


これはサムスンのGear VRプロジェクトを指しての発言だ。二つの道のもう一方は、今回明かされたスタンドアロンのVRヘッドセットだろう。


Leeは「まだ構築の途上である」という理由で、開発中のVRヘッドセットがどのようなものになるかを語らなかった。PCと連携するとされているが、PCに接続して使うタイプのヘッドセットなのか、単体で動作するものなのかも不明だ。


いずれにしても、サムスンの言うパワフルなVR機器はHTC ViveやOculus Riftと並ぶものになると思われる。既にモバイルVRにおいて成功しているサムスンがスタンドアロンのVRを志向するのは、自然な流れだ。


VRは現在も成長を続けており、この市場においてメインストリームとなることは多くのテクノロジー企業が目標とするところである。Googleやソニーといった企業もVR技術の開発競争に参加している。


VRの浸透とスマートフォンの販売促進


Cardboard


VR技術そのものは一部の企業や団体でこれまでにも使われていたが、それが一般のユーザに広まり始めたのはここ数年のことだ。この新技術の普及にあたっては、低価格で扱いも簡単なモバイルVRヘッドセットが大きな役割を果たしてきた。手作りすら可能なGoogle Cardboardや、サムスンの最新スマートフォンを買えば付属するGear VRが多くの消費者にとって初めてのVR体験となったはずだ。


統計情報からもモバイルVRヘッドセットの力が大きいことは明らかである。2016年後半の時点で、世界で使われているGear VRの台数は500万台になっていた。そのユーザがGear VRで視聴したVRビデオの合計は、1,000万時間を超えるという。


モバイルVRにはPCベースのVRと違ってコンピュータという後ろ盾がない。その分処理能力では劣っており、VR体験の質は低いものになってしまう。だが、多くの人にとって手に取りやすいものでもある。実際に、VR製品のメインストリームはモバイルVRとなっている。


手に取りやすいという特徴は、新型のGear VRでも同じだ。Galaxy S8の購入者は無料でヘッドセットとコントローラーを入手できるし、130ドルでヘッドセットとコントローラーを、あるいは39ドルでコントローラー単体を購入することもできる。


Gear VRは安価だが、サムスンのスマートフォンでしか使用できない。サムスンがこの値段でVRデバイスを提供するのは、自社のスマートフォンの販売を後押しするためだ。


同社の360度カメラ、Gear 360も現行モデルはサムスンのGalaxyスマートフォンにしか対応していない。発表されたばかりの新型はiPhoneとMacにも対応しているが、Android端末ではGalaxyシリーズにのみ対応する。


こちらもGear VRと同様にスマートフォンの販売を後押しするための製品と言えそうだ。


 


サムスンのVRデバイス、Gear VRは安価なモバイルVRの代表と言えるような存在だった。対応するスマートフォンがサムスンのGalaxyシリーズのみであり、しかも最新の端末を購入すればヘッドセットが付属する。元々サムスンのスマートフォンを使っているユーザには、無料で提供されていたようなものだ。


Gear VRでは新型になってもこのスタイルが継続されるようだが、スタンドアロン型のヘッドセットについてはほとんど情報が出ていない。後発だからこそRiftやViveといった先行するヘッドセットよりも低い価格で勝負に出ることも考えられるが、価格を下げすぎるとGear VRとユーザ層が被ってしまう可能性もある。


また、協力関係のあるOculusのRiftと直接競合するような製品を出すとも考えにくい。Leeの言葉通りにプロフェッショナル向けの製品になるならば、一般のVR愛好家はターゲットとしない高性能&高価格のヘッドセットになるのかもしれない。


プロフェッショナルという表現は「VRファン」「技術オタク」のことなのか、それとも文字通り仕事に使うユーザなのだろうか?


 


参照元サイト名:Cnet

URL:https://www.cnet.com/news/samsung-virtual-reality-gear-vr-high-power-oculus-vive/


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