PC用に作られた、ハイクオリティなゲームは多数ある。しかしゲームの没入感ではVRヘッドセットには敵わない、と言っていられないかもしれない。Tobiiのアイトラッキングシステムによってプレイヤーをゲーム内のキャラクターと近づけるPCゲームの数々が、Digital Trendsで紹介されている。
アイトラッキングシステムの長所
VRヘッドセットでプレイするゲームでは、ヘッドトラッキングによって頭の向きを認識している。そのため、コントローラーを操作しなくても首を動かすだけでカメラを回転させることができる。
アイトラッキングシステムでは、頭の動きの代わりに視線を利用してプレイヤーが見ようとしているものを判断する。カメラを右に向けたいならば、ただ画面の右の方を見るだけで良い。
このシンプルな操作法の優れた点は、キャラクターとの一体感が得られるところだ。コントローラーのスティックやボタンで複雑な操作をしなくても、自分が主人公になったかのように自由に行動できる。
VRとの違い
ヘッドセットを使う一般的なVRシステムとこのアイトラッキングシステムの違いは、その手軽さだ。ヘッドセットを使えば外の世界を遮断してどっぷりとゲームの中に浸かることができる。
だが、ヘッドセットはかさばるし、重さもある。それに比べるとTobiiのアイトラッカーはPC用のディスプレイに取り付けるだけで気軽に利用できる。それでいて、没入感は低くない。
アイトラッキングで提供される機能
アイトラッカーで利用できる操作はゲームによって異なるが、メジャーなのは「視線による照準」「カメラの操作」「クリーンUI」の3つだ。前の2つは、多くのFPS・TPSに採用されている。
「視線による照準」は名前の通り、敵を目で見ることによって狙いを付ける機能だ。タイトルによっては、狙うだけでなく射撃まで視線だけでできるものもある。プレイヤーが注目した仕掛けを使用してくれる作品では、まさに自分がその世界に居るような感覚が得られるはずだ。
「カメラの操作」では、画面の端に視線をやるとカメラがそちらを向く。ゲームをするときに、ついつい身体を動かしてしまうような人にはぴったりの機能だ。
「クリーンUI」は、HPや武器の弾数、マップといった画面に表示される情報を必要なときだけ表示してくれる機能だ。普段はインジケータが隠されているが、あるべきスペースに視線をやると情報が表示される。
VRとアイトラッキングシステム
Digital Trendsの記事では、Tobiiのアイトラッカーを使って視線による入力をサポートしているPCゲームが紹介されていた。記事中にあるタイトルのようにアイトラッキングシステムを使って、通常のPCゲームに高い没入感をもたらすこともできる。それだけでなく、元から没入感の高いVRゲームの体験をさらに素晴らしいものにすることもできるはずだ。
VRとアイトラッキングの相性は悪くない。顔の向きに合わせてカメラの向きが変化し、オブジェクトに注目すると「調べる」、手で触ると「掴む」といった風にプレイヤーの動作をそのままVRに反映することもできるはずだ。
現在はかなり小さなアイトラッカーも登場している。ヘッドセットに上手く組み込むことができれば、VRとアイトラッキングのコラボレーションも可能になるだろう。さらに没入感の強いタイトルの登場を期待できそうだ。
参照元サイト名:Digital Trends
URL:http://www.digitaltrends.com/gaming/every-pc-game-with-tobii-eye-tracking-support/
Tobiiのアイトラッキングシステムに対応したPCゲームのタイトル一覧が掲載されている
参照元サイト名:Tobii Pro
URL:http://www.tobiipro.com/ja/
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