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VRが慢性的な痛みをコントロールして鎮痛剤の使用を減らす可能性


ヘッドセットを付けた女性


CBC NewsがVRによって慢性疼痛症の痛みを軽減できる可能性について報じた。VRが急性の痛み(たとえば注射)から気をそらす役に立つという研究も行われているが、この研究では継続する痛みが対象となっている。


慢性疼痛の治療


慢性疼痛の治療で重要になるのは、やはり鎮痛剤だ。患者にとって苦痛となる痛みを取り除かなくては、QOLの低下を避けられない。また、痛みそのものがリハビリを妨げてしまう。


しかし、慢性疼痛治療を専門とする麻酔科医はライフスタイルの改善にも取り組むべきだと指摘する。身体的リハビリ、心理的サポート、十分な栄養、運動、睡眠そしてリラクゼーションがいずれも重要だという。


VR体験による変化


VRで瞑想する女性


VRで森の中を歩く体験をすることで、参加者の症状が軽減するという実験結果が出ている。The Lancetに掲載された研究では、患者の症状が47%減少している。


この実験は14人の被験者を対象にした小規模なものだったが、2017年の後半にはより大規模な研究が予定されている。


VRアプリによる変化


VRヘッドセットを付けた男性


同様のことをもっとシンプルなVRアプリで研究している研究者もいる。


“Cool!”と呼ばれるアプリを5分間使用した30人の被験者全員が痛みの減少を報告している。一部は痛みが半減したといい、さらにVRセッションが終わってからも痛みが33%減少したという。この研究結果は、PLoSジャーナルに掲載された。


研究代表は、VR体験後も6〜48時間に渡って痛みが抑えられた点を指摘する。体験中だけでなく、その後もしばらくは効果が続くことが示されている。


痛みが消えるとは限らない


VRを慢性疼痛治療に用いる研究はまだ始まったばかりだが、今後に期待の持てる結果が出てきている。しかし、研究者は求めるものを履き違えないように注意を促している。


慢性疼痛の痛みを消すことができるとは限らない。だが、身体の機能を回復させて生活の質を高めることはできるかもしれない。患者にとってより重要なのは後者である。


これまでの実験では、VRが慢性疼痛に与える影響を痛みのスコアで確認してきた。この指標を用いることで、「痛みを消す」ことが目的になってしまう可能性がある。そうなれば、VRによる治療の有効性が見落とされてしまうかもしれない。


極論としては、痛みが消えるかどうかは問題ではない。患者がより良い生活を実現できるのなら、それが治療の成功である。


 


完全に痛みを消すことができるかはともかく、またしてもVRが「痛み」を伴う症状に効果を現すという研究結果が出てきた。


痛みが長く続く場合、鎮痛剤を長期服用することになってしまいがちである。そうなれば、薬によって身体の他の部分に悪影響を与えてしまう可能性がある。薬を服用する期間の短縮、頻度の減少といった効果だけでもVRを利用する意味はありそうだ。


 


参照元サイト名:CBC News

URL:http://www.cbc.ca/news/health/virtual-reality-chronic-pain-1.3976069


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