海外メディアUploadVRは、2017年2月6日の記事において、VRフルボディトラッキングシステム「project Orion」を紹介した。
VR元年以降、ポジショントラッキング以外で盛んに開発されているのは、主として両手の動きをトラッキングするハンドジェスチャー・トラッキングシステムである。そうしたシステムで現時点で最も成功を収めているのは、Leap Motionである。
2017年になり、トラッキングシステム開発に新たな潮流が見られるようになった。それが全身の動きをVR空間で再現することを目指すフルボディトラッキングシステムだ。もっとも、カラダの動きをトラッキングする技術自体は、すでにモーション・キャプチャーとして確立されているが、昨今のフルボディトラッキング開発はカスタムメイドではなく既存のVRシステムを活用していることを特徴としている。
そうしたトラッキング開発のデモ動画がまた新たに公開された。それがソフトウェアメーカーIkinemaが開発したVRフルボディトラッキングシステム「project Orion」の動画である。
同システムの最大の魅力は、VIVE Trackerを活用していることだ。同システムはVIVEのVRヘッドセットとコントローラーに加えて、同デバイスをカラダの3ヶ所に装着して、ちょうどモーション・キャプチャーのマーカーのように使っているのだ。そして、デモ動画を見る限りでは、不自然な遅延等は見られずスムーズに動いている。
2017年第2四半期以降にリリースされる予定の同デバイスの価格は不明であるが、3個購入したとしても間違いなく通常のモーション・キャプチャーシステムよりは安いはずだ。
同システムは開発中でありリリース日および価格は不明であるものも、VIVEを使ったコンシューマー向けモーション・キャプチャーとフルボディVRコンテンツをVR市場に提供する大きな可能性を秘めている。
そして、リアルなモノだけではなくヒトまでトラッキングする至ったVIVE Trackerにも、まだまだ様々な可能性があるだろう。
VRフルボディトラッキングシステム「project Orion」を紹介したUploadVRの記事
http://uploadvr.com/improved-full-body-tracking/
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