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OculusのCTOがZeniMax訴訟の判決は誤りに基づいていると主張


ジョン・カーマック


一部を除いてZeniMax側の主張が認められたOculusとZeniMaxの訴訟について、OculusのCEOであるジョン・カーマックが胸中をFacebookに投稿した。Tech Crunchがこの件に関しての情報をまとめている。


カーマックの経歴


カーマックは、かつてZeniMaxに勤めていた。2009年、彼自身が設立したid SoftwareがZeniMaxに買収されたからだ。その後、ZeniMaxを退職してOculusのCTOとなった。ZeniMax側は、このときにカーマックがZeniMaxで開発したコードを「持ち逃げして」Oculusでの開発を行ったと主張している。


カーマックの反論


カーマックは、公判の中で「カーマックがコードをコピーした」という専門の鑑定人による主張に反論した。


彼は鑑定人の証言の序盤で、立ち上がって

「コンピュータサイエンスに携わる者として、あなたの検証メソッドの正当性をデータによって示すことを要求します。コピーを証明できる箇所などはなく、あなた方の証言は嘘です!」

と叫びたかったという。しかし、法廷で許される行為ではない。


彼はただ、七つの「コピーが明らかな箇所」が説明されるのを聞いて

「まるで孫を誘拐して身代金を要求するギャングのやり方じゃないか」

と思うことしかできなかった。


カーマックは鑑定人がコードのテキストに基づく解析によって「明らかな箇所」を見つけ出したことについて、怒りを露わにし、科学的調査に基づくものではないという。


カーマックによれば、コードの類似性を検討するための手法は存在している。今回鑑定人が用いたのはコードが行っている動作を抽象化し、その内容に基いて判断する方法だ。しかし、分析された結果は法廷の誰にもきちんと分からないような形で示されただけである。おまけに、動作を抽象化したはずが、具体的なコードそのものよりも長くなっているところさえあったという。


また、カーマックは専門家の鑑定資料がほとんど隠されており、彼自身が読めなかったことにも不満を表明している。彼は、鑑定人の話を聞くことしかできなかった。しかも、その専門家が行った証言は秘匿され、外部に公開されていない。


カーマックは、

「今回行われた調査の報告書が公開されれば、ネット上の人々はその内容をひどく嘲笑しただろう。裁判所で専門家として証言するのは、論文を発表するのと似たようなものだ。多くの場合、その結果は重要になる。もしも軽はずみなことを言ってしまえば、評判に関わる」

としている。


一般の人々から選ばれる陪審員がコンピュータサイエンスを専門としている可能性は低い。カーマックは一般の人に技術に関する複雑な事例を説明することの難しさを語っている。


今後の見通し


カーマック個人が損害賠償を命じられることはなかったが、ZeniMaxは5億ドルの賠償金を勝ち取った。求めていた20億ドルには遠く及ばないにしても、ZeniMaxがソフトウェアの著作権を持っていることが認められた形だ。


Facebookは上告するとしており、この争いはまだ続くことになる。何も動きがなければ、Oculus Riftは今後も売れ続けるだろう。


ZeniMaxは著作権が認められたことを受けて、コードの利用差し止めを要求するかもしれない。差し止め命令が出れば、OculusとFacebookはZeniMaxのコードが含まれるソフトウェアを使用するRiftの販売を停止せざるを得ない。


以下のFacebookページでカーマックの投稿全文を読むことができる。


カーマックの投稿全文


 


参照元サイト名:Tech Crunch

URL:https://techcrunch.com/2017/02/02/oculus-cto-says-zenimax-copyright-infringement-claims-just-not-true/


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