HTC幹部のAlvin Wang Graylinは、2016年12月15日、今後2年のVRのイノベーションに関してツイートした。
HTCの中国地区プレジデントのAlvin Wang Graylinは、VRスタートアップを支援するプログラム「Vive X accelerator」が2016年12月19日に終了することに合わせて、「2017年と2018年にそれぞれ起こるVRに関する10の予言」と題したツイートを行った(下のツイート参照)。
As we're ending 2016,here's a few slides from my talk at the #UnityVisionSummit on what I think maybe coming. @htcvive@UploadVR@RtoVR#vrpic.twitter.com/BrerPNmmKR
—Alvin Wang Graylin (@AGraylin) 2016年12月14日
上記ツイートは、同氏が考える今後2年に起こるVRのイノベーションをまとめたものである。
2017年のVRに関する10の予言
- VRメーカーが開発したVRタイトルが10,000以上に増える
- 新しいVR開発環境と360°カメラの登場によって、ユーザーによるVRコンテンツが爆発的に増える
- 2017年第4四半期には、通常のPCよりVR Ready PCの方が売れる
- モバイル型VRヘッドセットの売上げ台数が5,000万台を突破する
- VRが新たな消費のシンボルとなる
- 教育ビジネスがVRの成長を促す主要な要因となる
- VR広告がVR開発費をまかなう収入源となる
- VR開発者の人材が不足するので、VR開発者の給料が高騰する
- VR製造業がVRテクノロジーを大々的に採用する
- 誰かが30日間ずっとVR空間で過ごすことに成功する
※2016年現在、ギネスに認定されているVR空間最長滞在記録は1日
2018年のVRに関する10の予言
- 長編VRブロック・バスター映画の出現とヒット
- 不動産業でVR Readyスペースがある物件の販売開始
- VR開発技術習得コースが大学と専門学校で最も人気のある学科になる
- VR/ARハイブリッド・プロダクトの誕生とヒット
- AIを実装したVRキャラクターが、老人と孤独なヒトの相手をするようになる
- 企業がVRを使ったリモートワークを始める
- セレブが自分の生活を見せるソーシャルメディアとしてVRがメインとなる
- 主要な小売り企業がVRショッピングサービスを開始する
- VRソーシャル体験が大流行するが、深刻な問題も起こる
- ハイクオリティなVR MMORPGがリリースされ、大ヒットする
※「VR Readyスペース」とは、VRが体験できるように完備されたルームスケールのこと
今後解決すべきVRに関する9の課題
同氏は、VRに関する予言とともに今後VR業界が解決すべき課題を9項目挙げている。
- VRメーカーの新たな収入モデルの構築
- キラーアプリ/コンテンツの開発
- より自然なUI
- より美しい画質
- AIテクノロジーとの統合の推進
- 低消費電力かつハイパフォーマンス
- より高速な通信ネットワーク
- バッテリーの改善
- より大容量なストレージ
以上のようなVRに関する予言と課題が、調査会社ではなくVRプラットフォーマーのHTC幹部によって語られたことが意味することは、これらの予言はアナリストが分析した市場動向調査の類ではなく、VR業界全体で実現を目指すべき未来の青写真として解釈すべき、ということだ。
PCを考案したコンピュータ・サイエンティストのアラン・ケイは「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という名言を残しているが、以上の予言が成就する最善の方法もまた、それを実現することであろう。
Vive X accelerator公式サイト
http://www.vive.com/us/vivex/
HTC Vive バーチャルリアリティ ヘッドマウントディスプレイ VRヘッドセット [並行輸入品]
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