アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、北米に9の施設を構えるホテルチェーン「St. Giles Hotels」がホテルに1日無料で宿泊できる動画コンテストを開催する。
Adweekの報告によると、コンテンスト勝者にはSamsung製 Gear 360カメラが支給され、それぞれ宿泊先の都市のアピール動画を撮影するというミッションを遂行する必要があるとのこと。
どうやらこのコンテスト、同チェーンのプロモーションの一環として行われているようだ。
360fly や Ricoh製 Theta Sは一般ユーザーに手頃な価格でその魅力的な360°ビデオを撮影できるシステムを提供しているが、これらの2製品と同じ市場に参入する新参者・Samsung Gear 360は一般ユーザーに限らずホテルチェーンにも利用されている状況となっており、そのユーザーの幅広さが伺える。
ちなみにGear 360の価格は349ポンド。
クリエイティブ・エージェンシーのPiranhaとの協力で開催されているこのコンテスト、参加希望者の皆さまは最初にSt. Gilesのウェブサイトで応募フォームを記入し、簡単なアンケートに答える必要がある。
勝者は合計30名選出され、宿泊先はニューヨーク、ロンドン、シドニー、ペナン、クアラルンプール、マニラのいずれかになるそう。
Piranhaのクリエイティブ・ディレクター兼共同創立者を務めるRob Sebatini氏によると、
「我々は自社チーム、そして360°ビデオの分野でSt. Gilesの魅力を伝えるSNS投稿者に加え、通常のホテル宿泊者の手にもセミプロ向けカメラを渡していく所存である。
VR事業に関しては、Oculusのような高品質高価格製品の提供に焦点が置かれがちだが、より多くの人々のもとにこのテクノロジーをお届けするには未だ方法の思案が必要だ。
この技術の商業的な場面での活用方法を示すことに限らず、St. Gilesの魅力を拡散する上での手助けとなる方法を模索することにも我々は力を尽くしてきた。
当キャンペーンはVRヘッドセットを持っているユーザーの皆さまだけをターゲットに開催されているわけではない。
言うなれば今回のターゲットはむしろYouTuber、そしてFacebookユーザーの皆さまなのだ。」
とのこと。
撮影された作品の一部は2016年9月に公開されるSNSキャンペーンでの動画に使用される。
また、同ホテルはGoogle Cardbardのようなヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)を利用してコンテンツを閲覧できるモバイルアプリをリリースする予定だそうだ。
今回のキャンペーンは世界中の会社が自社の製品・サービスにより創造的なインパクトを加えられる現実的な広告メディアとしてどのようにVRを受け入れているのかを示すいい例となっているだろう。
航空会社のEtihad Airwaysも、ハリウッド女優のNicole Kidmanが最新型エアバス・A380機を紹介している360°動画、Reinmagineをリリースしており、今後もVR、360°動画を宣伝に活用する企業の数は増えていくと予想される。
VR技術の参入拡大にこれからも期待大だ。
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