2023年8月の初め、米国のXR共同作業アプリの開発元であるImmersed社は、業務用の軽量・薄型のMRグラス「Visor」を発表しました。
9月になって、片目あたり2.5K解像度と4K解像度の2種類のモデルの予約受付が開始されました。
出荷日については、同社は現時点で「2024年中」としています。
作業効率化に特化したMRグラスVisor
「Visor」は、メタバースに仕事部屋を作るImmersed社の作業効率化アプリ「Immersed」を使うためのMRグラスです。
「一日中」快適に過ごせるように作られており、手のひらに収まるほど小さく、一般的なスマートフォンよりも軽いデバイスと説明されています。
ただし、『Immesed』の利用に特化していることから、「Meta Quest3」「Apple Vision Pro」のようにゲームなど多機能に利用できるものではないようです。
2種類のモデルの価格は
・2.5K解像度のVisorモデル:500ドル(約7万4,000円)
・4K解像度のVisorモデル:750ドル(約11万円)
とされています。
Visorの基本機能
価格は大きな差がありますが、異なる解像度のOLEDマイクロディスプレイを備えること以外に機能的には両モデルは同じです。
具体的には、
・ハンドトラッキング
・アイトラッキング
・カラーパススルー
・100度の視野角
・6DoF
・最大5枚のディスプレイ表示
といった機能が搭載されることが明らかになっています。
なお、チップセットやバッテリー寿命の仕様はまだ公開されていません。
自分の顔ぴったりにカスタムビルド
ImmersedはVisorについて各ユーザーにカスタムビルドさせるとしています。
つまり、Bigscreen社の「Bigscreen Beyond」のように、ユーザーの顔のスキャンデータを元にぴったりフィットするデザインを実現します。
これには
・IPD(瞳孔間距離)調整
・鼻とVisorの隙間に挿入する物
が含まれるとのことです。
また、メガネをかけたままの装着はできないので、視力矯正用のレンズを別途注文する必要があります。
製造開始前なら全額返金を受け付け
Visorを予約してキャンセルする場合、「全額返金可能な予約」として受け付けられています。
ただし、これはVisorの製造に着手するまでの段階です。
つまり、一旦顔をスキャンしてVisorを製造するプロセスが開始すると、一部の例外を除いて返金は行われません。
まとめ
Immersed社がかねてより発表していたMRグラス「Visor」が、いよいよ予約受付を開始しました。
一日中かけていても疲れないという薄型軽量で、カフェでかけていても恥ずかしくないスタイリッシュなデザインのMRグラスは魅力的です。
軽量化が進んでいるとはいえ、MetaQuest2で『Immersed』を利用し続けると疲労を感じるため、仮想オフィスを利用する企業にとっては嬉しいものとなるかもしれません。
とはいえ、まだ公開されているVisorの画像はレンダリング画像ですので、この真価は実機を手に入れてからということになりそうです。
実際に製品が提供される日が来るのが楽しみですね。
参考:Immersed Opens Pre-orders for Slim &Light ‘Visor’ VR Headset, Starting at $500[Road to VR]
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