株式会社理経が、車両管理等の機器販売や安全や労務に関するコンサルティングを展開する中央矢崎サービス株式会社からの依頼を受け、国際興業株式会社の監修のもと、バスなどの自動車運送事業者向け「交通安全講習用VR」を開発中であることを発表しました。
2022年中の正式リリースを目指して進行中ということです。
「交通安全講習用VR」開発が進行中
VRを活用し事故削減を目指して
今回、理経社が受託し開発を手掛けている次世代型教育コンテンツの「交通安全講習用VR」は、”バス”や”タクシー”、”トラック”といった『自動車運送事業者』が『交通安全講習』を実施する際に活用してもらうことで、事故削減につながることが期待されています。
開発を依頼した中央矢崎サービス社は、1955年の創業以来、車社会の発展と安全に貢献する事業を手掛ける専門商社で、今回開発されるVRコンテンツも、リリース後は同社を中心に販売される予定となっています。
開発の背景
国土交通省自動車局が発表した令和2年度の『自動車運送事業に係る交通事故対策検討会報告書』によると、バスやタクシー、トラックのいずれかが関係した重大事故件数は年間5,000件にのぼっており、年々微減しているものの、依然として高い件数で推移していることが問題視されています。
そこで、事故削減を目指し、事業用車両を扱う事業者が乗務員に対して安全管理講習を定期的に実施していますが、従来の講習では不十分であるという現状を打開すべく、今回のコンテンツが開発されています。
「交通安全講習用VR」の特徴
「交通安全講習用VR」は、現場に沿ったクオリティの高い次世代型安全教育コンテンツとなるよう、3社が
中央矢崎サービス社:安全運転のノウハウ
国際興業社:バス事業者目線のサポート
理経社:VR生成技術
という形で連携しています。
観光バスや路線バス、ハイヤーからなる運輸交通事業を手掛ける国際興業社のサポートにより『運転者目線で再現した走行シーン』では、
・見通しの悪い交差点からの自転車の飛び出し
・道路走行中に並走する自転車への対応
・右左折時の歩行者、バイクの巻き込み
などを体感することができる仕様となっています。
また『事故や緊急時における正しい処置』も確認できる内容となっています。
今後の展開
「交通安全講習用VR」は2022年中の正式リリースを目指し開発が進められており、中央矢崎サービス社は全国のバス事業者に本コンテンツの紹介を行い、VRコンテンツを活用した次世代型教育の普及を目指すとしています。
また、理経社では現場に即した別のシナリオを追加していくための実証実験も予定されており、バーチャル空間での事故体験や危険予知トレーニングを通じて『事故のない社会作り』へ貢献したいとしています。
まとめ
自動車運送事業にかかわる事故の削減を目指し、理経社と中央矢崎サービス社および国際興業社の3社が連携し、自動車運送事業者向け「交通安全講習用VR」が開発中です。
本コンテンツは2022年中の正式リリースを目指しており、現場に沿ったクオリティの高い次世代型安全教育コンテンツとして、まずは全国のバス事業者への展開が予定されています。
VRを活用することでヒヤリ・ハットを体感できる安全講習が実施できるなんて、重大事故の削減に期待が高まるニュースですね。
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