NTTがVRで国際交流授業などの実証実験を開始！福岡県柳川高校

学校法人柳商学園柳川高等学校とNTTコミュニケーションズ株式会社が、2022年10月24日（月）からメタバースを活用した実証実験を行っています。

今回の実験ではXRプラットフォームのDOORを使用して、柳川高校の校舎や教室をメタバース空間に再現し、メタバース上で国際交流授業や国内向けのオープンキャンパスなどを行っていき、教育ICT分野でのメタバースの活用効果についての検証が進められます。

NTTと柳川高校がVR上の実証実験を開始

福岡県の柳川高校とNTTコミュニケーションズが今回、メタバースを活用した実証実験を今月24日（月）からXRプラットフォーム「NTT XR Space WEB（DOOR）」を活用して開始しています。

期間は2024年3月31日までが予定されており、ここでは空間内に同校の校舎や教室を再現し、そこで

・国際交流授業

・国内向けのオープンキャンパス

などを行って、実際の校舎にいなくてもまるでその場にいるかのような体験を提供していきます。

実験ではこの結果をもって、

「国や距離を超えた教育の可能性」

「次世代コミュニケーションスキルの育成可能性」

など、メタバースの教育現場における活用効果の検証が進められていきます。

イメージ

今回の実験ではメタバース内に、

・学校関係者と外部の方が自由に交流できる柳川高校校舎空間

・学校の良さを発信したり、生徒と柳川高校関係者が交流したりできる学校紹介空間

・通常授業やタイとの国際交流授業で利用する日本の教室空間

・日本との国際交流授業で利用するタイの教室空間

・日本語や日本文化の魅力を全世界に発信する日本の魅力発信空間

の5つの空間を構築することで、国や場所を問わずに参加者がアバターとなって集結し、イベントや授業などを行っていきます。

参加者はこの空間の中を回遊したり、他のアバターとのチャットや音声によるコミュニケーションを体験することができ、またその際には、アバター同士の距離に応じて声の大きさが変化するといった演出も施されています。

参加者はこれによって他アバターとの「距離感」をより感じることができ、実際の校舎にいなくてもその場にいるような体験が可能になります。

さらにVRゴーグルを着用することで、視覚的にも立体的な空間を味わうことができるため、より臨場感をもった体験効果が見込まれています。

なお、この実験で柳川高校は、これらの空間における各メタバース空間の活用と定例会による効果検証の報告を行っていき、もう一方のNTTコミュニケーションズでは、メタバース空間の構築とメタバース空間の運用支援、定例会による効果検証の把握・考察を行っていくこととされています。

柳川高校では現在、ICTツール・サービスを活用してコミュニケーションスキルの育成をめざす「スマート学園構想」を掲げているとのことで、今回メタバース上で通常授業やオープンキャンパスに加えて学外交流を行うことで、時代に即したコミュニケーションスキルの育成を目指しているとしています。

またその一方で、国境を越えた異文化交流などを目的とした「グローバル学園構想」にもとづく取り組みも行っており、例年はタイの附属中学校と交流があったものの、昨今のコロナ情勢でリアルでは当たり前であった雑談が起こりづらく、「近くにいる」ことを感じられないといった課題が存在していたということです。

そういった背景から今回の実証実験は計画され、今回メタバース上で国際交流授業が行われます。

今後は本実証実験の成果をもとに、柳川高校はメタバースを活用した「スマート学園構想」「グローバル学園構想」の推進を、またNTTコミュニケーションズは、XRを活用して時間と空間を超えた新たな学校体験のさらなる支援を目指すとしています。

福岡県の柳川高校とNTTコミュニケーションズが今回、XRを活用した実証実験を開始しています。

今回はDOORを使ってメタバース空間内に、同校の校舎や教室を再現し、そこでオープンキャンパスや国際交流授業を実施して、その教育効果を検証していきます。

どんな効果が表れるか、その結果にも注目が集まりそうです。

アクセスランキング