株式会社双子ゲームスが金石重機株式会社と共同で、建設現場や工事等で使用する移動式クレーンの操縦体験をVRで行うことができる「移動式大型クレーン操縦訓練VR」を開発し、2022年8月1日(月)より共同販売を開始しています。
「移動式大型クレーン操縦訓練VR」とは
今回販売開始された「移動式大型クレーン操縦訓練VR」は、VRコンテンツの開発や販売を手掛ける双子ゲームス社が、クレーン作業全般をメインに事業展開している金石重機と共同開発したスタンドアローンVRゴーグル用アプリです。
市販のスタンドアローンVRゴーグル単体で動作するため、”PC”や”専用機材”は不要と、手軽に導入できる仕様となっています。
開発の背景
金石重機社は、北陸を中心に各種クレーンの作業やそれに付随する作業を請け負う企業ですが、移動式クレーンには練習場所の確保が難しいという課題を抱えていました。
中でも『ラフテレーンクレーン』は特に大型なため、自社敷地内だけでは練習の種類や時間の制約を大きく受けているとのことで、そういった課題を解決するために今回、”時と場を選ばない”クレーンの操縦訓練を実現すべく「移動式大型クレーン操縦訓練VR」が開発されています。
「移動式大型クレーン操縦訓練VR」の特徴
「移動式大型クレーン操縦訓練VR」は、文字通りVR空間内で大型クレーンの操縦を練習することができるため、
・建物や障害物に接触してもケガをすることがない
・接触によるクレーンや建物の破損を修復する必要がない
というメリットがあります。
2種類のスティック操作を実装
「移動式大型クレーン操縦訓練VR」では、ユーザーはVRゴーグル付属のコントローラを使用し、VR空間内の運転席にある4つのレバー(運転席旋回、ジブ起伏、ジブ伸縮、巻き上げ)を操縦しますが、レバーの操作には『スティックタイプ』と『レバー把持タイプ』の2種類が実装されています。
『スティックタイプ』では、VRゴーグルのコントローラスティックを親指で操作を行い、レバーは同時4操作を行うことが可能で、『レバー把持タイプ』では、VRゴーグルのコントローラトリガーボタンを押し続ける間レバーを掴むことができ、レバーを同時2操作することができます。
また、VRゴーグルのコントローラ側面グリップボタンを押すとアクセルが作動し、各種操作が加速する仕様となっています。
3つの練習モードを搭載!
「移動式大型クレーン操縦訓練VR」には
『フリー操作』
『試験』
『練習』
という3つのモードが搭載されています。
『フリー操作』モードではVR空間ならではの自由な吊り荷の操作体験が提供されており、現実には不可能な”危険な荷ゆれ”をあえて発生させるというようなことも可能となっています。
『試験』モードは実技試験に沿ったコースで障害物の回避、吊り荷の制動が体験でき、試験に向けた練習が繰り返し可能で、『練習』モードでは”地面”や”高所”、”目線”といった「高さや奥行が異なる地点」を指示された通りに通過させる練習をします。
様々なパターンが用意されており、クレーンの操作を時間をかけて練習することができるモードになっています。
まとめ
操作が難しく修練が欠かせないクレーン操作なのに、機器の大きさや時間の制約を受けるという問題点を解決すべく、双子ゲームス社と金石重機社が共同開発したアプリ「移動式大型クレーン操縦訓練VR」が、8月1日より販売されています。
空間の制約を受けないというVR空間の強みを活かし、市販のスタンドアローンVRゴーグル単体のみで導入可能な手軽さでありながら、様々なパターンの操作練習ができる仕様に仕上がっています。
工事現場などで見かける大きなクレーンですが、小さなミスが大きな事故につながりかねないので、安全を確保しつつ練習ができるのは操作を学びたい人だけでなく、みんなの安全につながると感じるニュースですね。
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