大日本印刷株式会社は、一般社団法人渋谷未来デザイン、渋谷区立宮下公園の指定管理者の宮下公園パートナーズと共同で、宮下公園を高精細に再現したVR空間「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」を構築し、公共空間の高度利用に関する実証事業を展開しています。
今回、同VR空間内に大日本印刷社と京都市が開設した「京都館PLUS X」にて、京都の伝統的な”食物”や”工芸品”、”観光名所”などをテーマに渋谷区の子どもたちが描いたピクセルアートが、2022年9月上旬まで展示されています。
「京都館PLUS X」に渋谷区の子どものアート作品展示
今回の取り組みは、大日本印刷社と渋谷未来デザイン・京都市が連携し、子どもたちが安心して過ごせる環境の提供を目指している「子ども第三の居場所」のコミュニティモデルである「みらいの図書室」の一環として実施されています。
「みらいの図書室」とは、さまざまな環境の子どもたちが集まり、未来への関心や共感性や生き抜く力を高めていくことを目的に、渋谷未来デザインが実施している地域支援事業です。
渋谷区の子供たちと京都市職員という普段は出会えない人同士が「京都館PLUS X」で交流し、京都の伝統的な”食物”や”工芸品”、”観光名所”などについて学び、『ピクセルアート』を制作しています。
各地域の人同士が、「京都館PLUS X」でのコンテンツ鑑賞やコミュニケーション、ワークショップ等を通じて交流することがアート作品の制作に繋がるという、VRならではの取り組みとなっています。
この取り組みで制作された『ピクセルアート』は7月26日より「京都館PLUS X」に展示されており、9月上旬まで楽しめる予定になっています。
VR空間に展示するメリット
リアルな空間でアート展を実施する際、”会場の確保”や”作品の搬入・搬出”、”会場の営業時間”や”所在地”といった『物理的な条件や制限』がデメリットとしてあげられます。
しかし、VR空間を活用したアート展示にしたことで、『誰もがいつでも自由に見ることができる』というメリットが生まれました。
ユーザーはアバターとなり展示会場に訪問し、同時に参加している他ユーザーと音声での会話が楽しめるだけでなく、展示しているアート作品を撮影するという楽しみ方もできます。
今回の取り組みの背景
VR空間「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」では、公共空間を高度に利用する取り組みの実証事業として『謎解きイベント』や『アート展』など、様々な企画を展開しています。
また、大日本印刷社と京都市が共同で2022年3月に「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」に開設した「京都館PLUS X」は、”国内外のどこからでもアクセス可能な、複数の参加者同士で京都の伝統文化や伝統工芸品などを体験・購入できる場”として運営されています。
渋谷区と京都市は都市間連携につながる取り組みを行っており、今回は京都市と渋谷区の地域交流、子どもの教育分野において公共空間のメタバースを利用することを目的とし、子どもたちの学習とアート作品の展示の場として「京都館PLUS X」を活用しています。
まとめ
大日本印刷社と京都市が共同で運営しているVR空間「京都館PLUS X」は、メタバース「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」内に開設されており、渋谷区と京都市は都市間連携につながる取り組みの一環として、今回、渋谷区の子どもたちと京都市職員による交流と、ピクセルアートの制作・展示を実施しています。
様々な家庭環境にある子どもたちが気軽に同じ空間で同じ体験が楽しめるなんて、技術の発展が未来を明るく照らしてくれると感じられるニュースですね。
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