2022年になってからアップルによる複合現実ヘッドセットの発売が近いのではとの報道が多くされるようになりました。
そんな中、アップルはAR/VR専用のOSといわれる「realityOS」の国際商標を出願していたと見られています。
そのため、早ければ米国時間6月6日から開催される同社の開発者カンファレンスWWDCにて、「realityOS」の発表が行われる可能性があると各テックメディアが報じました。
「realityOS」の商標出願が発見
今回の報道は、米国のデジタルメディアVox MediaのParker Ortolani氏が「realityOS」の商標出願を見つけたことをきっかけにしたものです。
「ウェアラブル・コンピュータ・ハードウェア」での使用を想定した「realityOS」の商標は、アップルではなく「Realityo Systems LLC」という企業が2021年12月に出願しています。
ただ、Ortolani氏によると、「Realityo Systems LLC」とは実際の商標権者をわかりにくくするためのダミー会社の特徴を備えているとのことです。
実際、アップルは過去にもYosemite、Big Sur、Montereyといった歴代のmacOSアップデート名を登録する際に、ダミー会社を利用しています。
日付もカギを握るか
この商標は当初、Appleのソースコードに「realityOS」が現れ始めるわずか2ヶ月前に申請されました。
この出願の更新期限である6月8日は、来るWWDCの基調講演のわずか2日後になる予定です。
この事実についてOrtolani氏は以下のように語ります。
アップルは通常、WWDCで発表される製品の商標を基調講演の1日か2日後に申請しています。これは偶然とは思えません。
有名アナリストは懐疑的な姿勢
報道が過熱する一方で、慎重な見方をする人もいます。
アップル製品のリーク情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、
・製品の量産開始まで時間がかかる
・発売までに間隔が開くこと
を根拠とした上で、「realityOS」もAR/VRヘッドセットの発表も行われないだろうという見方を明らかにしました。
もしアップルがWWDCでAR/MRヘッドセットとそのOSを発表したら、競合他社はすぐに模倣プロジェクトを立ち上げ、Appleの優れたアイデアを喜んでコピーし、2023年にアップルが発売する前に店頭に並ぶと確信しているのです。
引用:Twitter
まとめ
アップルの開発者カンファレンスWWDCにてAR/VR専用OS「realityOS」の発表が行われることに期待が寄せられています。
商標の動向と過去のアップルの手法を分析して行われた推測は信憑性が高いと思われるところです。
他方で、競合の模倣対策の観点からAR/VR関連の発表はないとする見方も有力です。
実際にどのような発表があるかについては不明ですが、WWDC開催直前にここまで注目を集めたことはアップルにとっては大きな意義を持つのではないでしょうか。
AR/VRユーザーとしては是非ともカンファレンスで何らかの発表が行われることに期待したいですね。
参考:Apple May Announce AR/VR Operating System at WWDC Next Week, Trademark Suggests[Road to VR]
Copyright ©2022 VR Inside All Rights Reserved.