2022年2月7日(現地時間)、テック系メディアRoad to VRは、2022年1月におけるSteamのVRヘッドセットの月間接続台数が300万台を突破したと報道しました。
節目の数字を超えた要因は、年末年始をきっかけにQuest 2の新規ユーザーの流入が増えたことであると推測されています。
毎月公開されるデータからVRヘッドセットの台数を推測
Steamを運営するValveは毎月、Steamユーザーから情報を収集し、このプラットフォームでどのようなハードウェアとソフトウェアが使用されているかについての基本的な統計を取っています。
>>Steamハードウェア&ソフトウェア 調査: January 2022[Steam]
これによりVRヘッドセットの使用を含め、時間の経過とともにどのように変化しているかを確認することが可能です。
Valveのデータは、Steamで最も人気のあるヘッドセットを確認するのに便利ですが、データはSteamの人口に対するパーセンテージとしてのみ表現されています。
そのため、毎月接続されるヘッドセットのトレンドが不明瞭です。
そこで、Road to VRは過去の調査データとValveおよびSteamから直接入手した公式データを基に、Steamで使用されているヘッドセットの割合ではなく実際の台数を推定するモデルを構築しました。
Steamに接続したVRヘッドセットの台数がついに300万を突破
画像:Road to VR
Steam上のVRヘッドセットの数は、これまで何度か300万台という数字に近づきはしたものの、なかなか突破することはありませんでした。
しかし、Valveの最新データによると、実際のVRヘッドセットの台数が340万台と推定され、節目の数字を大きく超えたことになります。
データを詳しく見ると、2022年1月にSteam上のVRヘッドセットはSteam利用者の2.14%に達しました。
この割合は2021年5月に記録した2.31%には及ばないものの、VRヘッドセットの推定台数は2021年5月は298万台と推定されており、その質は大きく変わっています。
また、前年比では、Steamの月間接続VRヘッドセットの数は29.46%増となりました。
SteamにおけるVRヘッドセットのシェア
画像:Road to VR
Road to VRは、1月のSteamにおける月間接続台数VRヘッドセットの伸びを牽引したのは、圧倒的にQuest 2であったと指摘しています。
年末年始は一貫してVRが大きく成長する時期であり、2021年の年末シーズンも同様です。
2021年の年末シーズンをきっかけにQuest 2は過去最高の46.02%(+6.40%)を記録しており、単月の伸びとしては過去最大となりました。
Quest 2の大幅な伸びを考えると、他のほとんどのヘッドセットはシェアを落としたことになりそうです。
実際、具体的に見ると、
・Oculus Rift S:13.10%(-1.67%)
・Valve Index:14.36%(-1.43%)
・HTC VIVE:7.31%(-0.95%)
・Windows Mixed Reality ヘッドセット:4.99%(-0.70%)
となっており、2021年のホリデーシーズンをきっかけにRift SとValve Indexの所有者がQuest 2に乗り換えたと推測されています。
しかし、注目すべきはこれらのVRヘッドセットがシェアを落としたのにかかわらず、実際にはこれらのヘッドセットはすべて台数を伸ばしたことです。
つまり、VRヘッドセットのマーケットの大きさそのものが、シェアの減少をカバーする以上に大きくなったと考えることができます。
まとめ
2022年1月にSteamのVRヘッドセットの月間接続数が300万台を超えたと報道されました。
Quest2の新規ユーザーが増えたことが影響していると推測されていますが、その他のVRヘッドセットも台数を伸ばしていると指摘されており、VR市場の成長が伺えます。
ただし、どれだけのプレイヤーが長くVRを利用し続けるでしょうか?
この点に、今回の300万台突破という出来事が、一時的な盛り上がりに過ぎないのか、それとも今後も成長し続けるVR市場にとって通過点になるのかがかかっています。
VRの未来のために魅力的なコンテンツが供給され続けることに期待したいですね。
参考:Monthly-connected VR Headsets on Steam Blast Through 3 Million Milestone[Road to VR]
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