スマートコンタクトレンズの開発を行うMojo VisionはシリーズB-1投資ラウンドで4500万ドル(約52億円、1月6日時点)を追加調達したと発表しました。
同社は、スマートコンタクトレンズの先駆けモデルであるMojo Lensのさらなる開発を進めていくとしています。
累計調達額が約237億円に到達
Mojo Visionの既存投資家には、Liberty Global Ventures、Dolby Family Ventures、Motorola Solutionsをはじめ多数の企業・団体が名を連ねています。
そんな中で実施された今回のシリーズB-1では、
Amazon Alexa Fund
PTC
Edge Investments
HiJoJo Partners
などが出資を行ったとのことです。
また、今回の資金調達でMojo Visionの累計調達額が2億500万ドル(約237億円)に達したことが明らかにされています。
スマートコンタクトレンズのスポーツ分野での展開を目指す
Mojo Visionが開発を進めるMojo Lensは、メガネやゴーグルなどを使わず、目に装着するだけで視界に情報をAR表示することができるスマートデバイスです。
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現在のところ、Mojo VisionはMojo Lensの一般向けへの商品化までは時間がかかるとしています。
そこで、他分野に先駆けて展開を目指す分野としてあげたのが、スポーツやトレーニング関連の分野です。
1月初めに行われたCES 2022で、同社のスマートコンタクトレンズをスポーツやトレーニングでうまく活用するために、
Adidas Running
Trailforks
をはじめとする多くのフィットネスブランドと提携していると発表しました。
Mojo Visionの製品・マーケティング担当SVPのスティーブ・シンクレア氏は以下のようなコメントを発表しています。
これらのブランドとのパートナーシップは、スポーツ・フィットネス市場におけるユーザーの行動に関する貴重な判断材料を与えてくれるでしょう。
これらのコラボレーションにより、よりアクセスしやすく、その場で役立つパフォーマンスデータを備えた、全く新しいフォームファクターを(Mojo Lensを通して)アスリートに提供することが目標です。
視覚障害者向けのサポートへの展開も
Mojo Visionがスマートコンタクトレンズの展開を目指しているのが障害者支援の分野です。
同社は現在FDA(米国食品医薬品局)の、重大な疾病や障害への効果的なケアを提供する医療機器の開発プログラム(ブレイクスループログラム)に参加しています。
視覚障害者向けに、Mojo Lensによって視界にデジタル情報を重ねて表示し不自由を緩和することを目指していると報じられています。
まとめ
Mojo Visionが新たに資金調達を実施し、スマートコンタクトレンズ開発や商品化に向けた動きが加速しそうです。
同社はMojo Lensの商品化を分野を絞りつつ進めていく方針としていて、今回挙げられたのがスポーツ・フィットネス分野です。
トレーニングの時に正しいフォームをリアルタイムでチェックできるのは便利ですが、競技などで悪用されないように注意する必要があるかもしれません。
また、同社はブレイン・コンピュータ・インターフェイス(BCI)開発を目指すNeuralinkと同様に障害者支援分野にも進出を目指しています。
今後、スマートコンタクトレンズがどのような形で私たちの生活に浸透し、生活を便利にしてくれるのか期待したいですね。
参考:Mojo Vision Raises Additional $45M to Put Smart Contacts in the Eyes of Athletes[Road to VR]
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