Facebookは米国時間2021年4月30日付のOculusブログ投稿にて、VRシューティングゲーム「Onward」の開発スタジオDownpour Interactiveの買収を発表しました。
この買収は、
・「Beat Saber」のBeat Games
・「Asgard’s Wrath」のSanzaru Games
・「Lone Echo」のReady at Dawn
に続いて、FacebookのVRゲームスタジオ買収の4例目となります。
FacebookがDownpour Interactiveを買収
2016年にSteam Early Accessに登場した「Onward」は、リアルな武器の取り扱いと物理演算を備えたマルチプレイヤー専用のシューティングゲームです。
本格的なコンバットシューティング体験を望むVRゲームプレイヤーの指示を受け、ここ数年に登場した数多くのVRゲームの中でも有力タイトルの一つに成長しました。
Oculusプラットフォームについては最初はRiftで、2020年にはQuestでもリリースされており、特にQuestでは最も人気のあるVRゲームの一つとして成功を収めています。
FacebookはOculusブログの投稿の中で「チャレンジ、戦術、チームワークに満ちたマルチプレイヤーの傑作」と評し、その上で
「Onward」は、ソーシャルがVRの最先端トレンドになるずっと前にマルチプレイヤーゲームとして発売されました。
したがって、Downpour Interactiveは、忠実なコミュニティと協力して可能な限り最高のソーシャルゲームを作成する開発者の最高の例としてVR業界をリードする経験をもっています。
と「Onward」がVRゲームに与えた影響を指摘し、Downpour InteractiveがFacebookにインスピレーションを与えることについての期待を表明しました。
また、Downpour Interactiveの創業者兼CEO Dante Buckley氏も、
FacebookのOculusStudiosに参加することで、多大なサポートとリソースでOnwardの完全なビジョンを実現できるようになりました。
これは、すべてのプラットフォームのすべてのプレーヤーにとってより良いゲームを意味します。
と述べ、今回の買収劇による相乗効果について今後の展望を述べています。
買収による影響は?
FacebookはDownpour Interactive買収に関する条件などの詳細な情報を公開していません。
ただ、Downpour Interactiveの全体がOculus Studioに参加していくことになるとしています。
「Onward」はOculusプラットフォームのほかSteamでも配信されていますが、今回の買収によりSteamから撤退するということはないとのことです。
とはいえ、今後Downpour Interactiveが開発するVRゲームの新作はOculusプラットフォームに限定して配信されることが予想されます。
まとめ
2019年から2020年にかけて非常に活発にVR/AR企業を買収してきたFacebookですが、最近は買収に関するニュースは聞こえてきませんでした。
そんなFacebookによる久々の買収劇は、マルチシューティングゲーム「Onward」のDownpour Interactiveです。
買収の理由として、マルチプレイゲームのコミュニティ運営能力を上げており、依然FacebookがVRソーシャルの分野での覇権を目指していることを窺わせます。
再び大きく動き始めたFacebookがこれからどのようなVRソーシャルを作り上げていくのか楽しみですね。
参考:Oculusブログ
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