株式会社ビーライズは2021年4月6日(火)、JA広島総合病院と共同で、救急医療現場向けトレーニング用VRソフトウェア「EVR」の開発を発表しました。
このソフトウェアはVR技術を活用し、高画質の3DCGによる現実さながらのバーチャル空間内で自身の動きをデータ化することで、客観的に考察可能なトレーニングを実現しています。
救急医療現場向けトレーニング用VRソフトウェア共同開発
今回開発された「EVR」は、XR領域でシステム開発を手掛けるビーライズ社と広島総合病院が、共同開発している救急医療現場向けトレーニング用VRソフトウェアで、高画質の3DCGで、VR空間上に自身の動きをリアルに再現し、客観的に見る事ができるトレーニングが可能になります。
ユーザーはHMDを装着し、コントローラーを操作して仮想の救急医療現場にいる患者へ処置を行います。
まずは患者の容態を安定させることが求められる上に、特別な指示は出ないため、自身の判断で実際の臨床現場と同様に様々な検査や処置を行っていきます。
実施する検査内容は、
・血液検査
・レントゲン
・エコー
・視診
・触診
・聴診
など、多岐にわたっています。
実践的なトレーニングが可能
救急初期診療の現場では、広い医療知識と的確な判断が必要なため、より実践的な教育機会を増やすことが求められています。
救急医療VR「EVR」は、医学生や若手医師の経験不足を解消することで、より実践的な学びの場を提供することを目的に開発されています。
3つの特徴でリアルな現場を再現
救急医療「EVR」には、主な特徴が3つあり、実際の現場さながらのトレーニングが可能になっています。
圧倒的な臨場感
このソフトウェアは、現役救急医監修の下で開発されており、救急医療の現場を精細な3DCGでリアルに再現しています。
患者のバイタルサインは徐々に低下していくため、臨場感溢れるトレーニングが可能です。
場面を他者と共有
ソフトウェアのVR空間は、他者との画面共有や映像記録の機能が搭載されており、
・研修医の動きのチェック
・上級医の処置をみて学ぶ
といった、様々な方法での学習が可能です。
全ての行動を記録
視診や触診、レントゲンや血液検査における手配の順番など、ユーザーの動作ログを全て残す機能も搭載されています。
このログの解析を行うことで、大人数でも客観的な技術評価をすることが可能になります。
第1回 XR総合展へ出展
救急医療実習用VRソフトウェア「EVR」は、2021年4月14日(水)~16日(金)10:00~18:00に東京ビッグサイトで開かれる「第1回 XR総合展」での出展が予定されており、展示会への来場希望者には、無料の招待券PDFが送られます。
希望者は、「XR総合展、無料招待券について」と記載した上で、ビーライズ社へのメール(contact@berise.co.jp)か専用フォームへ問合せすることで受け取ることができます。
まとめ
JA広島総合病院と株式会社ビーライズが今回、救急医療現場向けトレーニング用VRソフトウェア「EVR」を共同開発しました。
このソフトウェアでは、実際の救急現場さながらの空間や状況がVR空間に再現されており、実戦的なトレーニングが可能になります。
さらに他社との映像共有機能なども搭載されており、研修医やベテランの動きをチェックし、学習の場に役立てることもできます。
1回の失敗も許されない医療現場ですが、こうしたリアルな状況をVRで体験することによって、早く現場に慣れることができそうですね。
14日からの総合展示会にも出展されるということなので、医療従事者には必見の展示となりそうです。
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