株式会社スペースリーは2021年3月29日(月)、家具シミューレーター「AI空間設計」のβ版を提供開始することを発表しました。
本システムでは360度パノラマVRで、家具の配置をシミュレートすることができます。
「AI空間設計」とは?
今回β版がリリースされた「AI空間設計」は、
・360度パノラマVR上にAIが間取りに合わせ、実際に販売されている家具のCGモデルを自動で配置
・オンライン上で誰でも簡単に自分のお部屋の家具をコーディネート
することができる、家具シミューレーターです。
参加している家具ブランドは、カリモク、コクヨ、Francfranc、日本フクラなど37社に上っており、家具データの一部はオープンリソース株式会社の運営する「RoomCo AR(ルムコエーアール)」、安心計画株式会社の運営する「ウォークインホーム room」から提供されています。
スペースリー「AI空間設計」提供の背景
このシステムは、
・AI研究開発の成功
・事業者ニーズの変化
・消費者ニーズの変化
というった背景から、どこでも誰でも簡単に家中生活のコーディネートが可能な360度パノラマVR上でのAI家具シミュレーターとして開発が進められています。
AI家具シミュレーターの技術開発
スペースリー社は、Spacely Labを2018年4月に設立し、360度空間データや視線データの活用のためのAI x VRの研究開発を推進しており、中でも360度パノラマ画像の3Dデータへの変換に関しては、
・360度パノラマの撮影角度補正
・サイズ推定
・パノラマ画像の3Dデータ変換技術
といった特徴的な技術開発に成功しています。
不動産・住宅業界のウェブコンテンツ品質向上へのニーズ
不動産・住宅業界においては、新型コロナウィルスの感染拡大を防止しつつ、集客力アップやリモートでの接客力アップを図るため、ウェブコンテンツの品質向上へのニーズが高まりを見せています。
スペースリー社では、以前から物件の360度パノラマVRにバーチャルな家具を配置するサービスを提供していましたが、コロナ禍以降、不動産売買や高級賃貸分野を中心にニーズが急増し、2021年1月は前年比約5倍にも上っています。
物件選びをする消費者の動向変化
2020年12月にスペースリー社が実施した消費者アンケート調査によると、新型コロナ問題による変化として、インテリアなど家の中の住みやすさを重視するようになったと22.5%の人たちが回答し、家の中の住みやすさがより重視されるという結果が出ています。
これは、今後の消費者ニーズが新たな変化をしていく可能性を示しています。
「コロナ禍における不動産事業者のDX状況および賃貸物件探し全国消費者意識調査レポート」
スペースリーAI家具シミュレーターへの参画家具ブランド(一部)
このシステムには現在、以下の家具ブランドが参画しています。
–カリモク(カリモク家具株式会社)
–コクヨ(コクヨ株式会社)
–Francfranc(株式会社Francfranc)
–日本フクラ(日本フクラ株式会社)
–アートワークスタジオ(株式会社アートワークスタジオ)
–広松木工(広松木工株式会社)
–ナガノインテリア(ナガノインテリア工業株式会社)
–カナタ製作所(株式会社カナタ製作所)
–エスティック(株式会社エスティック)
–LIFE FURNTURE(株式会社ライフデザイン)
–orbitex(オルビテックス)
–MKマエダ(株式会社エムケーマエダ家具)
–Calligaris(カリガリスジャパン)
–ADコア(株式会社エーディコア・ディバイズ)
–CRASH GATE(株式会社 関家具)
他 全37ブランドが初回参画
スペースリーAI空間設計の概要及び特徴
概要
内見用のパノラマVRコンテンツは、事業者が360度カメラで撮影した部屋の画像をスペースリーにアップロードすることで制作されます。
そのパノラマVRコンテンツ上に、実際販売されている家具のCGモデル等を自由に配置するといったシミュレーションを可能にするオンラインのクラウドシステムが「AI空間設計」です。
AI空間設計を利用することで、
・実在する家具で空室をバーチャルホームステージング
・入居希望物件のVR空間上で家具コーディネートのシミュレーション
が可能となります。
また、家具の配置は手動のみでなく、AIによるおすすめ家具の自動バーチャルホームステージングも利用可能で、スペースリーAI家具やVRコンテンツを利用することにより、事業者には以下のメリットが見込まれます。
・不動産会社は顧客に具体的なイメージを持ってもらうことで売却期間や空室期間の短縮
・不動産売買や管理分野では媒介仲介の獲得や新たなオーナーの獲得
・ホームステージングに係るコストの削減や業務効率化
・自社サイトに掲載することで問い合わせ率向上や反響に対して提示することで成約率の向上
・シミュレーターをウェブサイトに埋め込むことで消費者に家探しの楽しみを提供
特徴
このシステムの特徴としては、国内人気の家具ブランドの家具を使って、部屋に自由自在に家具を配置してパノラマVRへシミュレートできるほか、事業者は接客の場での利用や、消費者も事業者からシミュレーターを共有して利用することができます。
また事業者は自社WebページにVRコンテンツだけでなく、家具シミュレーター自体を埋め込むことができたり、自動でAI家具配置されるため、即日その場で360度パノラマ画像が生成でき、そこから家具配置を変更した上での360度パノラマ画像の生成が可能になります。
先着30社限定!無料トライアル
多数の家具ブランドの参画を記念し、先着30社限定で2週間無料トライアルが実施されています。
通常の1週間サービストライアルでは「AI空間設計」は提供されていませんが、今回の2週間無料トライアル期間中は、「AI空間設計」も活用可能となっています。
なお、申し込み事業者が上限になり次第、キャンペーンは終了予定となっています。
まとめ
株式会社スペースリーが開発した家具シミューレーター「AI空間設計」は、事業者が360度パノラマVR上に、実際に販売されている家具のCGモデルをAIで配置するバーチャルホームステージングや、入居希望者が検討する物件の360度パノラマVR上に実在する家具を配置して、コーディネートを試すことが可能なオンラインのクラウドシステムです。
今回はそのβ版の提供開始が発表されました。
おうち時間が長くなっている昨今、快適に過ごすため、間取りや家具にこだわる人も多いかもしれません。
様々なメーカーの家具をVR空間で試せると、イメージが湧きやすくなり、物件や家具を選ぶのがさらに楽しくなりそうですね。
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