HTC NIPPON株式会社は2021年2月12日(金)、複数台のVIVE FocusやFocus Plusをコントロールできる操作端末、コンテンツ配信や同期をするコンテンツ管理、デバイスのモニタリングなどを行うデータ管理に、VRコンテンツ作成をサポートする開発ツールを搭載したソフトウェア「VIVEセントラルコントロールプラットフォーム(VCCP)」をリリースしたと発表しました。
「VIVEセントラルコントロールプラットフォーム(VCCP)」とは
今回リリースされた「VCCP」は、HMDメーカーのHTCが提供するソフトウェアで、同社製のHMD”VIVE Focus”と”VIVE Focus Plus”を、1つの端末から最大300台までワイヤレスでリモートコントロールすることができます。
このソフトウェアは海外において
・商品紹介
・教育分野
・社内・社外トレーニング
などで実績を誇っており、以下の4つの機能が搭載されています。
複数台のデバイスを操作できる「端末操作コントロールシステム(TOCS)」
コントロールコンソール「TOCS」では、最大300台までの”VIVE Focus”と”VIVE Focus Plus”を1つのコントロールシステムにワイヤレスで接続することが可能で、ソフトウェアをインストールした端末から操作することができます。
Androidタブレットやスマホで動作し、接続しているすべてのヘッドセットが一目でわかるようになっています。
接続されたヘッドセットを選択することにより、そのヘッドセットから見えているVR画面がリアルタイムでコンソール上でも確認可能なため、
・効率的にユーザーが見ている場面の説明をする
・見てほしいものに誘導したりする
といったことができます。
またユーザーが操作に困っている場合にも、簡単に指示を出して進行をスムーズにすることができます。
コンテンツを管理する「CCMS」
CCMS(クラウドコンテンツ管理システム)では、クラウド上・コンソール上問わず、コンテンツを接続している複数のヘッドセットに同時にプッシュ配信することができます。
複数のユーザーに対して同時にコンテツをスタートしたりストップしたりも可能なため、授業や研修であったりビジネスミーティングの場でもスムーズに進行させることが
可能です。
また、コンテンツの登録も
・名前
・カバーイメージ
・コンテンツ内容
を登録してリスト化することも簡単にできます。
データを管理する「DMS」
DMS(データ管理システム)では、接続しているヘッドセットの機器番号に紐づけて、各ヘッドセットの
・接続状態
・残電池容量
・メモリ残量
などを把握することが可能です。
またコントローラーの電池容量もリアルタイムでモニタリングできるため、どのヘッドセットの充電が必要なのか、次のコンテンツをプッシュするためのメモリ残量が足りているのかなどをすべて把握できます。
データ収集APIを利用して基本情報やインタラクションなどの情報収集もできるため、コンテンツの質向上に役立てることも可能です。
VRコンテンツクリエイター「SDK」
SDK(ソフトウェア開発キット)は、直感的なVRコンテンツの作成ツールとして活用することができます。
コンテンツのスタートやストップだけではなく、多彩なコントロールができるようになります。
VIVE Focus Plusとは
今回のソフトウェアが対応している「VIVE Focus Plus」は、HTC社が開発・提供しているVR用HMDセットで、没入感のある直感的なコントロールが可能なコントローラーが特徴です。
またVR映像の命とも言えるレンズも、旧モデルである”VIVE Focus”から一新されており、より鮮明な映像で体験することができます。
“VIVE Pro”と同じ有機ELディスプレイが使用されており、レンズとの組み合わせで鮮やかな色やテキストで視聴することができます。
さらに本体は革新的な人間工学に基づいて設計されており、快適な重量配分と装着感が実現されています。
額に直接当たるパッドは撥水加工されているため、使うたびに拭き取って清潔に保つことができます。
外部センサーも必要ないため、単に装着するだけで簡単にVRの世界に入ることが可能です。
まとめ
HTCが、ソフトウェア「「VIVEセントラルコントロールプラットフォーム(VCCP)」を商用向けにリリースしました。
このソフトウェアは、同社製HMD「VIVE Focus」「VIVE Focus Plus」を最大300台まで1つのタブレットなどで一斉にコントロールすることが可能で、1台のHMDに表示されている映像やコンディションまでも管理することができるため、授業や研修などのシーンで大いに役立てる事ができます。
普段はそのHMDの状況を外から知ることは難しいものですが、こういったシステムがあればスムーズに管理することができますね。
VR研修・授業などに必須というものになるかもしれません。
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