Facebookは米国時間2021年2月2日のブログ投稿にて、OculusQuestシリーズに関する「v25」アップデートの配信を開始したことを明らかにしました。
今回のアップデートでは、アプリ開発者向けの「App Lab」やVR空間でFacebook Messengerアプリが利用できるMessenger機能が提供されています。
サイドロード不要!「App Lab」でストア外アプリがダウンロード可能に
「v25」アップデートは「開発者がQuest用のアプリを簡単に作成できるようにし、それらの作成物をコミュニティの手に渡せるようにしたい」との考えから行われました。
その意図を端的に示すのが「App Lab」です。
これまでQuestヘッドセットは、Oculusストアのなかでも特に厳格な審査によってコンテンツの品質が管理されてきました。
その一方で、現在人気のあるVRコンテンツの多くが「VRの可能性を広げたいという情熱を持った小規模なチーム」によるものであることも、Facebookは認識しています。
そこで、Oculusストアの正規の認証を受けていないコンテンツでも、Oculusストアのシステムを通じてダウンロードすることができる「App Lab」を開始することとしました。
これにより、今まで使われてきた開発者モードを有効にすることで、未承認のコンテンツをQuestヘッドセットに移植するために使用されるサイドローディングの手法を使う必要がなくなりました。
一足先に「App Lab」を通じて入手可能になったコンテンツは
・マインクラフト風のダンジョンRPG「Ancient Dungeon Beta 」
・VRガンアクションゲーム「Crisis VRigade 」「Crisis VRigade 2 」
・神様になって人類を見守る「Deism」
・スキーレースを楽しめる「Descent Alps – Demo」
など11作品です。
App Labから購入したアプリは、ストアでの購入と一緒にユーザーのQuestライブラリに表示され、QuestStoreのアプリと同じように自動更新されます。
FacebookはOculusブログ上で
App Labが、開発者が最も熱心なファンに素早くリーチし、コミュニティを構築するのに役立つことを願っています。初期の実験はVRを今日あるような形にしたものの一部であり、将来がどうなるかを見るのが待ちきれません。
というコメントを残しています。
VR空間上でMessenger機能が利用可能
もう一つQuestヘッドセットに追加された機能が、VR空間でFacebook Messengerを利用できる「Messenger on Oculus」です。
VRをソーシャルプラットフォームとして活用しやすくするべく、ヘッドセットを装着しながらVRの内外でFacebookの友達とチャットすることができます。
Facebookの友達がVRを使用していない場合でも、メッセンジャーを持っている場所ならどこでもチャットすることが可能です。
チャットでは
・手動で入力
・会話の開始者のリストから選択
・音声からテキスト入力
といった方法でメッセージをやり取りすることになります。
また、メッセンジャーで友達とチャットしていて、みんなで一緒にプレイしたい場合は、簡単にOculus Partyを作成して、同じゲームに参加して一緒にプレイすることができるとのことです。
まとめ
OculusQuestに関して大きなアップデートが発表されました。
特に重要なのは「App Lab」です。
現在では改善されてきたとはいえ、Questは他のOculusヘッドセットと比べると遊べるコンテンツの数が明らかに少ないという難点がありました。
そのため、多くの可能性を秘めているはずのQuestであるにもかかわらず、動画視聴専用機とか一つのゲームを繰り返すだけといった利用をしているユーザーが多く見られます。
今回のアップデートによって利用できるコンテンツの数が爆発的に増えることにつながれば、Questヘッドセットの真価が発揮されやすくなるはずです。
今後どんなコンテンツが利用できるようになるか注目していきたいですね。
参考:Oculusブログ
Copyright ©2021 VR Inside All Rights Reserved.