キヤノンはかねてより発表していた最新MRヘッドセット「MREAL S1」の発売を2021年2月下旬に予定していることを明らかにしました。
また、MREAL S1の新作PR動画も公開されています。
MREALシリーズ初のエントリーモデルとなるMREAL S1
2020年10月、キヤノンはMREALシリーズで最小・最軽量となるエンタープライズ向けMRヘッドセットMREAL S1を発表し、国内外で大きな話題となっていました。
キヤノンの「MREAL」とは、ビデオシースルー型ヘッドマウントディスプレイを装着し、現実空間にあたかもそこに在るかのように3D CGを表示するMRシステムです。
MREAL S1はこれまでのMREALデバイスと異なり技術的にはパススルーARを備えたVRヘッドセットとして説明できるようになっています。
デバイスの前面に搭載されたステレオカメラセンサーとVRディスプレイにより、ユーザーに「複合現実」ビューを実現するものです。
また、フリップアップ機構の搭載により、ヘッドマウントディスプレイを装着した状態から素早く目視に切り替えることができます。
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キヤノンは現時点では販売価格を公開していませんが、MREAL S1の位置づけをMREALシリーズとしては初となるエントリーモデルとなるとしています。
新作PR動画も公開
キヤノンは今回の発表に合わせてMREAL S1の新作PR動画も公開しました。
動画の中では高い携帯性を発揮していますが、PCテザーは必要となっているので完全なスタンドアロンというわけではありません。
とはいえ、これまでのモデルよりも格段にポータビリティーの向上により
建設予定地で完成後の姿を表現して共有
工場に持ち込んで新たな製造ラインを表現
現場で実寸大CGを確認
など多様なビジネスの現場での利用が可能となっています。
MREAL S1のヘッドマウントモードは、エンタープライズ向けデバイスらしくCADソフトウェアなどの両手を必要とする可能性のある産業用アプリケーションでの作業用に設計されています。
対して、ハンドヘルドモードは展示会での活用を念頭に設計されています。
MREAL S1の製品情報
画像:キヤノン公式サイト
OS:Windows 10 Pro(64bit)日本語/英語
メモリ:32GB以上
質量:約 338g(ディスプレイ部のみ:約 137g)
サイズ:約 186mm(W)×138mm(H)×250mm(D)
グラフィックス:NVIDIA Quadro RTX5000相当
表示画角:約 45°(水平)×34°(垂直)
表示解像度:約 3200 × 1200
表示周波数:約 120Hz
まとめ
とうとうキヤノンのMREAL S1の発売が発表されました。
前回の製品発表の時点でグッドデザイン賞を受賞するなど大きな注目を集めているMRヘッドセットです。
キヤノンはMREALシリーズ初のエントリーモデルとしていますが、エンタープライズ向けであることを考えると高めの価格となることが予想されます。
こうなると、日本で唯一の国産MRデバイスとして一般消費者向けのMREALデバイスの登場が待たれるところです。
本体がスマホと同じくらいの大きさにまでスリム化され、コストも抑えられていることからも一般向けへのチャレンジが進行中であると期待したいですね。
参考:キヤノン社公式サイト
参考:Canon Showcases Its Next Enterprise AR/VR Headset ‘MREAL S1’ in New Video[Road to VR]
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