MXモバイリング株式会社は11月8日(木)、VR技術を活用した消火訓練システムの新製品「VR消火訓練シミュレータNeo」の販売を開始したことを発表しました。
「VR消火訓練シミュレータNeo」とは
「VR消火訓練シミュレータNeo」はスタンドアロン型VRゴーグル「Pico Neo」を採用しており、ケーブルやトラッキングセンサーが不要な消火訓練VRシステムで、このシステムの製品化は日本国内では初めてとなります。
「Pico Neo」は、Pico Technology Japan株式会社の製品で、外部センサーを必要とせずにVRゴーグルに搭載したセンサーを利用して、対象物の位置を計測するインサイドアウト式モーショントラッキング技術を採用しているスタンドアロン型VRゴーグルです。
この消火訓練システムでは、体験者がVRゴーグルを装着し、CGで作成されたバーチャルな火災現場内を自由に移動しながら、実物の訓練用消火器レバーを握ってVR空間内に消火剤を放射する消火訓練を行うことが可能です。
そのため、従来のVR体験では困難だった『火災現場を移動しながら消火する』訓練が可能になっています。
セッティング不要でどこでも訓練可能
VR空間を歩きまわるためには、VRゴーグルとハイスペックPCをケーブルで接続した上で訓練場所となる空間にトラッキングセンサーを設置する必要があり、限られた条件の下でしか体験が行えないのが従来システムの現状でした。
「VR消火訓練シミュレータNeo」では、ワイヤレスモーショントラッキング機能を内蔵したオールインワンのVRゴーグル「Pico Neo」が採用されており、『訓練用消火器』と『Pico Neo』のシンプルな機器構成になっているため、3m×3m以上の体験場所の確保さえできれば、よりリアルな体験できるようになっています。
火事をリアルに再現し、より実践に近い訓練が可能
本物の消火器を使っての訓練では消火器の使い方の訓練はできますが、現実の火災のように炎が燃え広がったり、初期消火に失敗して非難する体験まではなかなか行うことができませんが、このシステムでは消火の一連の体験が可能可能です。
実物とVRで消火器の使い方を再現
VR機器だけでなく、実物の訓練用消火器をコントローラーとして利用することで『安全ピンを抜き、ホースを火元にむけ、レバーを握って消火剤を放射する』という消火器の操作を体験することができます。
消火器操作だけでなく、初期消火の一連の動作を体験
実際の火災の際は
- 退避路の確認や確保
- 火元との適切な消火距離をとる
など初期消火には重要なポイントがいくつもありますが、「VR消火訓練シミュレータNeo」では屋内での初期消火で重要な動作をVR空間で定見できます。
VR空間を歩いて移動できるので適切な消火位置へ移動してから消火を開始し、火災が小さくなったら接近して、完全に消火するという一連の動作を学ぶことが可能です。
消火できなかった時も体験可能
今回のシステムでは、適切な消火活動ができずに失敗した場合の避難訓練も可能です。
煙が立ち込める中、その煙と熱から身を守るための『低姿勢での避難行動』を体験し、適切な避難方法を学習することができます。
職場に合わせてカスタマイズも
標準のコンテンツではオフィス内での火災の発生シーンが用意されていますが、職場環境に応じてキッチンや工場などでの火災発生を想定したシーンの追加など、ニーズに応じたカスタマイズも可能になっています。
まとめ
自治体の防災訓練などでは、本物の消火器を使った訓練も行われ、実際に体験すれば消火器の操作や火元との距離などを学習することができます。
これも重要な訓練ですが、屋外で行う訓練で、屋内の火災を想定して訓練できる人は少ないでしょう。
VR消火訓練シミュレータでは、屋内の環境がVRで再現され、退避路を確保するなど、体験者もよりリアルな行動が求められます。
『Pico Neo』を採用し、『訓練用消火器』をコントローラーとしたことで、よりリアルな火災と消火が再現され、それを体験することで、いざという時に活かせる訓練となりそうですね。
ソース:VR消火訓練シミュレータNeoプレスリリース[@Press]
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