VRの素晴らしさは、実際に体験してもらわないと伝えるのが難しい。
一見するとチープに見えるCardboardゴーグルを使うVR映像でも、自分が頭を動かすだけで映像が変化する感覚を試せばその没入感に驚くだろう。初めて体験するVRがPSVRのような専用デバイスを使うものであれば、その感動はさらに大きいはずだ。
海外メディアUpload VRによれば、ソニーがPlayStation Plus登録者を対象にPSVRを無料で試せるキャンペーンを実施しているという。
PSVR+スカイリムが届く
ソニーが実施するPSVRの体験キャンペーンに参加できるのは、一部の幸運なPlayStation Plus会員だけのようだ。おそらく抽選で選ばれたPS Plus会員に、キャンペーンに参加するためのプロモーションコードが記載されたメールが届いているという。
プロモーションコードを受け取ったPS Plus会員はこのサイトからキャンペーンへの参加申し込みが可能だったが、既に定員に達してしまったようだ。
無料のPSVR体験セット
キャンペーンの参加者には、
- PSVR本体
- PlayStationカメラ
- PS Moveコントローラー
- 『Skyrim VR』
- PSVRデモディスク 2.0
の入ったセットが送られるという。内容を見る限りでは、先日ソニーが発表したPSVRのスカイリムバンドルが届けられるようだ。
キャンペーンのルール
このキャンペーンでは、申込時にクレジットカード情報の入力が必須となっている。月額コンテンツの初月無料キャンペーンなどと同じく、無料の体験期間内に解約しなければそのままクレジットカードで料金を支払うことになるシステムだ。
体験可能な期間は14日間となっており、体験期間終了後10日以内に体験キットの返送を完了させれば料金は無料だ。もし期間内に返すことができなかった場合には、体験キットを購入したものとみなされて約3.4万円(299.99ドル)を払うことになる。
PSVRを自宅で体験
このキャンペーンの優れた点は、VRヘッドセットPSVRを自宅で自由に試せるところだ。
ソニーだけでなくHTCやOculusも、自社のVRデバイスを小売店の店頭やイベント会場で体験できるスペースを作っている。これは、VRの魅力が体験しなければ分かりにくいものであることから考えて理に適っている。
しかし、10分や15分の体験で自分にVRが合うかどうかを見極めるのは難しい。ただ最新技術に驚くだけで終わってしまって、数万円のデバイスの購入には至らないという例も多いだろう。
今回のキャンペーンでは、最長14日間に渡って自宅でPSVRを試用できる。パブリックな場と違って腰を落ち着けて遊べるため、長時間プレイした場合のVR酔いやMoveコントローラーを使った操作の快適さをチェックすることが可能だ。
体験キットに含まれるスカイリムとデモディスクはもちろん、『バイオハザード7』『グランツーリスモSport』などのPS4/PSVRタイトルを所有していればそれらのVRモードを試せるのもメリットとなる。
お得な購入法?
PSVRを自宅で体験することができるこのキャンペーンは、PSVRに関心があるが購入に踏み切れないという消費者への最後のひと押しとなる可能性がある。体験だけならば無料なので実際に試してみて、気に入らなければPSVRを返せば良い。逆に気に入った場合には、300ドルを支払うことでそのままPSVRを利用できる。
普通に買うよりも安い
ただ、料金設定についてはやや疑問が残るところだ。
PSVRとスカイリムのバンドル価格は5万円ほど(450ドル)で、ブラックフライデーウィークのセール価格でも4万円(350ドル)までしか下がらなかった。このキャンペーンでそのままPSVRを購入した場合に支払う金額は、さらに安い。セール時の価格と比較しても5,600円(50ドル)安く、通常価格との比較であれば1.6万円ほど得をしていることになる。
月額料金を支払っているPS Plus会員への特典という面もあるのだろうが、ブラックフライデーにPSVRとスカイリムを購入してしまったPS Plus会員は損をしたように感じるかもしれない。
体験からPSVRユーザへ
PSVRをじっくり体験することで、購入したいという気持ちになる消費者は多いだろう。しかも、このキャンペーンを利用すれば通常価格よりもかなりお得に自分のものにすることができるのだ。
積極的に「購入する」アクションを待つのではなく、「返品しない」ことで購入となるシステムも有効だと思われる。
また、今回のキャンペーンで対象となっているのは月額料金が必要な有料の会員制サービスPlayStation Plusに登録しているユーザだ。彼らはゲームに対して投資する傾向にあるため、一般消費者全体を対象にするよりも効果的にPSVRを普及させることができるのではないだろうか。
ひとまずキャンペーンへの申込みは終了しているが、結果によっては第2期以降も同様の試みが行われるかもしれない。
参照元サイト:Upload VR
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