starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

NVIDIA、高品質な3Dデザインを可能にするVRツール「Holodeck」のアーリーアクセスを受付開始!




NVIDIAは2017年10月10日、VR空間内でのリアルなデザインを可能にするツール「Holodeck」のアーリーアクセスを開始した


10日からミュンヘンで開催されているテクノロジーカンファレンス「GTC」にて、同社CEOのJensen Huang氏がアナウンスをおこなった。


「Holodeck」は「コラボレーティブVR環境」と呼ばれる、人間の五感をVR空間に持ち込んだかのようなリアルなデザイン環境を特徴とするツール。クリエイターは仲間とともに、高画質、高品質な3Dモデルを元にデザインを楽しむことが可能となる。


Holodeckとは?



Holodeckがプロジェクトとして初めて公表されたのは5月にシリコンバレーで開催された「GPUテクノロジーカンファレンス2017」。


このツールはスウェーデンのスパーカーメーカー「ケーニセグ」や、アメリカの建設設計事務所「コーン・ペダーセン・フォックス」、NASAなどで使用された実績を既にもっている。


このように有名な企業、機関が揃ってHolodeckを採用しているのには理由がある。


Holodeckを使用することにより、現実の物理法則に忠実となるよう設計されたVR空間内で、高画質のモデルを元に、チーム共同で、細かにデザインをおこなっていくことができるからだ。


美しく精密な3DCGモデル!




Epic Gamesの提供するゲームエンジン「Unreal Engine 4」を採用したことで、高いレンダリング技術を実現することが可能となり、VR空間内で3Dモデルは美しく、精密に表現されるようになった。


たとえばGPUでは「ケーニセグ」の社員らによるHolodeckを通じたスーパーカー設計の実演デモ動画が流されたが、その際細かなエンジン部品も細部に至るまで確認できるようになっていたようだ。正確なCADデータさえあれば、このように細かな部分までしっかりとデザイン上の確認を済ませることが可能となる。


加えて3Dモデルはリアルスケールで表示されるため、バーチャル空間で設計したデザインをそのまま現実で再現できるという点も十分な強みといえるだろう。


光表現など物理現象もリアルにシミュレーション


またHolodeckは現実空間と同様の環境を再現するための物理シミュレーションもしっかりと整えられている点も特徴だ。このため現実空間での作業時とそれほど感覚が乖離することもない。


バーチャル上で設計した際には上手に設計出来たと思っても、いざ現実で製品化してみると、想定と違う仕上がりになってしまった……などという事態が生じにくく、違和感の少ないデザインが可能となる。


この例でわかりやすいのは「光表現」だろう。


たとえば上記の動画を見ればすぐにわかるが、「ケーニセグ」の車の表面での反射光表現は非常にリアリティのあるものに仕上がっている。また光のパターンは1つだけではない。日中や夜間の光の強さを再現することが出来るし、また路面状況に応じてモデルの表面で反射する光の強さも変化する。


この機能によって、車体のボディだけでなく、ウィンドウ表面上で光がどの様に反射されるのかについて確認することができる。


「ケーニセグ」のような自動車メーカーにとっては役立つことはもちろんだが、他のプロダクトメーカーにとっても、VR空間上で実際の使用感を試すことができるため非常に便利だといえるだろう。


3Dデザインのワークフローを変える可能性


今回のアーリーアクセスに際してNVIDIAは、多くの3DデザイナーにHolodeckへ参加してほしいと呼びかけている。


もちろんクリエイター仲間を誘い、一緒に参加することも可能だ。チームで参加すれば自分が感じたデザイン上の問題点や改善のための意見をリアルタイムで共有できるので、より効率的なデザイン設計が可能になるだろう。


アーリーアクセス版のHolodeckでは、3DCGソフトウェア「3dsMax」と「Maya」で作成した3Dモデルをインポートできるようになっている。また今回のアーリーアクセスではPC環境としてグラフィックボード「GTX 1080 Ti」、「Quadro P6000」、「TITAN Xp GPUs」をサポートしているという。


将来のCAD設計フォーマットを変化させ、またデザイン設計のワークフローを変化させるかも知れないツールだけにクリエイターからの注目度は高い。将来的には産業デザインに必要な一連の作業をHolodeck内で完結させられるようになるかも知れない。


アーリーアクセスは現在参加者を受け付け中だ。


産業用デザインツールとしても使えるが、それだけでなく趣味で3DCGを制作する人にとっても使えるツールに仕上がっているようなので、少しでも関心がある人は登録してみてはどうだろうか。


参考URL:

Road to VR, NVIDIA


Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.