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なぜホテルはVR/AR技術を採用すべきなのか


ホテルの部屋をVR映像で下見

ホテルの部屋をVR映像で下見


VRやARといった技術の利用法として初期に最も広まったのはゲームだ。VRではハードの所有者が少ないという逆境の中100万ドル以上を売り上げたタイトルが複数出てきているし、ARでは昨年の夏にスマートフォンアプリのポケモンGOが世界的なブームとなった。


だが、最近ではこの技術をエンターテイメント用途ではなくマーケティング用途に使うことを検討している企業も多い。既にVRの広告プラットフォーム構築を始めている企業もあるので、スマートフォンのアプリと同様に「広告が表示される代わりに無料で利用できるVRアプリ」が増えてくるかもしれない。


だが、実際にマーケティングツールとして上手くVR/ARを活用できている企業は少ない。ホテルや観光地にとっても大きな武器となる可能性のある技術だが、採用は進んでいないのが実情だ。


VR/ARの価値


360度動画で長崎を観光できるアプリ

360度動画で長崎の名所を観光できるアプリも開発されている


大きな影響力


多くのホテルや観光地がまだVR/AR技術に手を出していないが、既に採用を始めている企業もある。早期採用を行っている企業は手応えを感じているらしく、将来は業界全体が観光客へのマーケティングツールとしてVR/ARを積極的に利用するようになっていくと考えられている。


CNBCが最近行った調査ではこれらの技術が観光のあらゆる面を大きく変容させうるとされており、VR/AR以前と以後では観光旅行が全く違うレジャーになってしまうこともあるかもしれない。


VRかARか


技術的なことを抜きにユーザの感覚ベースで考える場合、VRとARの大きな違いは現実とユーザとの距離感だろう。


VRは、ヘッドセットや各種フィードバックデバイスを用いてユーザを現実から切り離された仮想空間へと連れて行く技術だ。VR空間はコンピュータによってシミュレーションされたものなので、現実に存在する観光地だけでなく架空の場所や過去の時代を訪れることもできる。フィクションに登場するバーチャルなキャラクターとやり取りすることも可能だ。


一方のARは、ユーザが見ている世界にオブジェクトを重ねる技術だ。特別な空間にユーザを連れて行くのではなく、ユーザが居る場所に情報を重ねたり、キャラクターを表示したりする。


どちらもスマートフォンを使って体験できる入門クラスのものから専用のデバイスを使うものまであり、そのそれぞれが観光の分野で利用できる。


旅行業界での採用


ホテルの部屋をVRで下見

Expediaで予約するホテルの部屋をVRでチェックする様子


旅行の下見


ホテルや観光地がVR/AR技術を利用する場合、最もメジャーで想像しやすい利用法がバーチャルでの下見だろう。不動産業界で物件の内覧にVRが利用されているのと同様、ホテルの部屋を予約する前にVR映像で下見しておけばイメージとの違いに落胆することは少なくなるはずだ。


行き先を決めるためにも、旅行先で止まるホテルや部屋のグレードを決めるためにも、VR/ARの映像が利用できる。


誰もが知っている有名観光地の有名ホテルならば何もしなくても宿泊客が訪れるが、新しくできたホテルやマイナーな観光地は積極的にPRを行って旅行者を呼び込む必要がある。こうした施設にとっては特に、VR/ARによるプロモーションが有効だ。


名前や値段だけでなく、部屋の魅力や訪れるべき理由を映像を通してアピールするために利用できる。旅行を検討する消費者を引きつけるためのツールとしては、ホテルあるいは旅行代理店の両方がこれらの技術を利用可能だ。


マリオットホテルの例


ホテル業界で特に早くVRを採用したのが、マリオットホテルだ。


マリオットホテルは2014年に旅行体験ができる「マリオットテレポーター」をオープンしている。施設ではVRヘッドセットとしてOculusRiftが使用され、他のデバイスによって触覚フィードバックと匂いも感じられる仕組みになっていた。


さらに翌年には、VRポストカードのサービスを開始した。これはVR映像でエキゾチックな地域への旅行を仮想体験し、実際にその地域を訪れた旅人の話を聞くことができるサービスだ。


ARの利用


2014年にVRを取り入れたマリオットホテルの例よりは後になるが、ARを利用している企業もある。


Residence Innは2015年にResidence Inn Mixと呼ばれるソーシャルARプログラムを実施した。このイベントの参加者はBlipparのARアプリをスマートフォンにダウンロードし、会場で飲み物を乗せるために使われたコースターを撮影することでちょっとしたゲームや情報コンテンツにアクセスすることができる仕組みとなっていた。


他の参加者と交流できるソーシャル要素が他社のイベントとの差別化にもなり、若者を楽しませる要素にもなっていた例だ。


あるいは、Thomas Cookの例もある。同社はイギリス、ベルギー、ドイツの10の店舗でARを使ってニューヨーク上空をヘリコプターで遊覧飛行する体験を提供し、3ヶ月後にはニューヨークへの周遊旅行収益を190%向上させるという大きな成果を上げた。


 


VR/AR技術は観光地の美しい風景やツアーに組み込まれている見どころを紹介したり、ホテルの部屋、あるいはロビーやプールの魅力をアピールするための道具として大いに期待されている。新しくオープンするホテルや尖った魅力のある施設はもちろん、ライバルが多くて差別化が難しい地域のホテルでも紹介文や写真以上に訴求力の強い広告となるだろう。


ホテルや旅行会社が利用可能なVR/ARのデバイスやアプリケーション構築サービスも既に多数存在しており、活用することで観光客の増加に結びつけることができそうだ。


 


参照元サイト名:MDG

URL:http://www.mdgadvertising.com/blog/why-hotels-must-make-room-for-virtual-and-augmented-reality/


参照元サイト名:VR Room

URL:https://www.vrroom.buzz/vr-news/trends/why-hotels-must-make-room-vr-and-ar


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