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クジラにホッキョクグマ……アメリカの水族館が生き物と「ふれあえる」XR展示を開始




サンフランシスコにある水族館「Aquarium on the Bay」は、VRとARを活用した新しい展示を同水族館に3点導入したことを発表した。


今回導入されたXRコンテンツは、クジラやシャチなどの海洋生物を始めとした動物の生態についての研究成果に基づいて制作されたもの。水族館を訪れた人々はこれまでになかった体験の仕方によって、海の生態系について学ぶ機会を得られることになる。


またARやVRを通じて動物たちと「触れ合う」取り組みは、(実在の)動物たちに余計なストレスを与える心配がないため、「People for the Ethical Treatment of Animals (=PETA)」のように動物の権利を訴える人々にとっても納得のいく試みになるかもしれない


動物たちと「触れ合える」コンテンツ


新たな展示の内容は、VRシアターで上映される海洋生物の生態に関するVRフィルムが1本と、訪れた人々にクジラやホッキョクグマなど北極圏に住む生物との間でインタラクティブな交流を可能にするARコンテンツが2つとなっている。


「The Arctic Explorer」


ARコンテンツのタイトルは「The Arctic Explorer」「The Ocean Adventure」




こちらの「The Arctic Explorer」において人々は、ARで再現されたシャチやホッキョクグマとの「交流」を楽しむことが出来る。


仕組みは、展示スペース上部に設置された幅20フィート(6メートル)ほどの大きさのモニターに、特定エリアに立っている人と3Dモデルの動物たちの合成映像が映し出されるというもの。


動画の中ではホッキョクグマと対面してファイティングポーズを取ってみせる男性や、アザラシと触れ合う女性たち、3頭のシャチが一度に寄ってきたために波立っている様子などが確認できる。


「The Ocean Adventure」




「The Ocean Adventure」は水族館内のショッピングモールに設置されたAR体験コンテンツ。


仕組みは「The Arctic Explorer」と同一で、小型のプール横に設置された展示スペースの上から手を伸ばすと、まるでシャチやオットセイ、ペンギンなどと触れ合っているかのような体験ができる。


動画中では子供たちがプールに手を伸ばしている様子が確認できる。人通りが多い場所に設置されているため、多くの人が足を止めて見ることになりそうだ。


「The Click Effect」


上記の2つのARコンテンツのほかに、VRシアターでカスタマイズされたHMDとソフトウェによって視聴するVRコンテンツも用意している。


カスタマイズによって、個別のHMDを使っていても観客は全員同時に同じ内容のコンテンツを体験出来るようになっているのだという。


コンテンツは映画製作のベテランSandy Smolan氏とベストセラー作家でありジャーナリストのJames Nestor氏の共同製作である「The Click Effect」


「The Click Effect」はクジラやイルカが使う「秘密の言葉」をテーマとした内容のコンテンツで、スーダン映画祭やトライベッカ映画祭などにも公式に選出されるなど話題を呼んだ作品だ。


体験者は深度100フィートのフリーダイビングを行い、ゴンドウクジラやイルカなどと大海を泳ぐといった経験を味わえる。


「動物の権利」に配慮した展示が可能に


先述のように、動物園や水族館などといった動物の生態系を観賞するサービスを提供している場所では、動物に過度なストレスが加えられるような環境になっていないか、といった点について一点の配慮が求められることになる。


こうした配慮を踏まえたうえで、客に動物と触れ合う経験を提供しようとするならば、XRを通じた動物との「交流」というのは良い折衷案となるかもしれない。そのため同種の試みが今後アメリカ内外の水族館でも広まりを見せていく可能性は十分にある。


またそうでなくとも単純に、VRを用いたアトラクションを導入することでさらに客を呼び込むことが可能になるかもしれない。


例えばSeaWorldは2017年6月に「Kraken」というジェットコースターによるVRアトラクションの運営を開始している。



XRコンテンツを使えば人々を普段いけない場所に連れて行ったり、またそれによって物事をより深く知る機会を提供することが可能となる。


そうした「学習の場」という要素をエンターテイメントと組み合わせて提供すれば、内容的に深みがありつつ娯楽要素も兼ね備えた体験型コンテンツが製作できるのではないだろうか。


今後の展開に注目だ。


参考URL:


Aquarium on the Bay

https://www.aquariumofthebay.org/


VR SCOUT

https://vrscout.com/news/aquarium-of-the-bay-ar-vr-attractions/


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