HTCは2017年の5月18日から開催されたGoogleの開発者向けカンファレンスGoogle I/O 2017の中で、Daydreamプラットフォームに対応するスタンドアロンタイプのVRヘッドセットを発表した。
一方で先週、中国向けに同社が発表したVRヘッドセットVive Standaloneは名前通りのスタンドアロンタイプで、DaydreamのPlay StoreではなくHTCのViveportからコンテンツをダウンロードして利用する。
VR Focusによれば、この二つの独立型VRヘッドセットは(ほぼ)同じものだという。
二つのVRヘッドセット?
Google Dyadream
Google Daydreamといえばスマートフォンを使うモバイルVRのプラットフォームで、専用のVRヘッドセットとしてDaydream Viewがある。
登場が遅かったこともあり、現在のところこのプラットフォームに対応するDaydream Readyなスマートフォンは11種類と少ない。出荷台数はまだまだのようだ。
同じくスマートフォンを使用するモバイルVRのプラットフォームであるGear VRも対応機種はサムスンのGalaxyスマートフォンに限られるが、こちらは最も利用されているVRプラットフォームの一つとなっている。
これは、スマートフォンの購入者に無料または格安でヘッドセットを提供するサムスンの戦略によるところが大きい。
Daydream対応
今年の5月にGoogleの開発者向けカンファレンスで発表された、Daydreamプラットフォームに対応するスタンドアロンタイプのVRヘッドセット。
HTCはViveのサイトでも、年の末にスタンドアロンタイプの新しいVive VRヘッドセットを発売することをアピールしている。
このデバイスが登場すれば、Daydreamというプラットフォームの普及率も上がりそうだ。
スマートフォンとDaydream Viewを使ったVRでは頭の動きをトラッキングすることしかできないが、この新しいヘッドセットはGoogleのWorldSense技術によってポジショナルトラッキングに対応している。
スマートフォンやパソコンとの接続が不要で手軽に使える上に、他のモバイルVRとは一線を画するポジショナルトラッキング対応。
価格や詳細な発売日については発表されていないが、2017年のホリデーシーズンに注目のVRデバイスだ。
Vive Standalone
上記の独立型ヘッドセットに期待が集まる中で、HTCが中国向けに独立型ヘッドセットを発表した。
同じヘッドセット?
HTCとQualcommの協力関係によって開発されたこのVRヘッドセットは、5月に発表されたVRヘッドセットとの共通点が多い。
まず、どちらもPCやスマートフォンといった外部デバイスに依存しない独立型の製品だ。
さらに、Vive Standaloneもポジショナルトラッキングに対応するという。
公開されたシルエットもそっくりで、はっきりと異なっているのはVive StandaloneがDaydreamプラットフォームではなくViveportのアプリを起動できるという点だけだ。
異なるソフトウェア
過去に発表されたVRヘッドセットとは異なるデバイスかと思われたVive Standaloneだが、どうやらハードウェア的には(ほぼ)同じもののようだ。
VR Focusが確認したところ、異なるのはVRアプリケーションをダウンロードする方法だという。
中国ではGoogleのサービスが浸透していないため、中国のユーザはHTCのViveportを介してアプリケーションをダウンロードすることになる。
この二つのヘッドセットは全く同じデバイスではないが、よく似た製品だ。
2017年発売
HTCは後に発表したVive Standaloneについても発売日や価格の情報を明らかにしていない。
ただ、どちらのVRヘッドセットも2017年に発売を予定している。
昨年のホリデーシーズンに多くのVRヘッドセットが販売されていることを考慮すれば、発売日が年末ギリギリというのは考えにくい。
HTCはクリスマスまでに十分なデバイスを用意することを計画しているだろう。
さほど長く待たずとも、詳細なスペックや発売日が明らかになるはずだ。
参照元サイト名:VR Focus
URL:https://www.vrfocus.com/2017/07/htc-vive-standalone-will-see-international-launch-in-2017/
参照元サイト名:HTC Vive
URL:https://www.vive.com/jp/product/standalone/
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