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AceableがVRを使って10代の若者に安全運転を重要さを伝える試みを開始


VRヘッドセットを付けた受講者


自動車は便利な移動手段だ。重い物を運ぶこともできるし、電車やバスのように車内が大混雑することもない。日本でも公共交通機関が不便な土地では必須と言えるし、日本よりも土地が広いアメリカではなおさらだろう。


だが、自動車は毎年多くの人の死や怪我に関係している危険な道具でもある。特に若者は運転歴が浅くて不慣れなこと、スピードを出しがちなことが理由で死亡事故を起こしやすい。


自動車による事故を減らすため、AceableはVR技術を活用して10代の若者たちに安全運転の意識を伝えようとしている。


Aceableの取り組み


高速バスの運転手


テキサス州のオースティンに本拠地のあるAceableは、2012年に設立された。現在68人の従業員を抱えており、これまでに投資家たちから900万ドル(10億円)の資金を集めている。


スマーフォン用の動画教材


Aceableが提供するのは、スマーフォンで利用できる運転手のための動画コースだ。州ごとの運転免許を得るための学習コースや、完了することで自動車保険の割引が得られるコースが用意されている。


これらのコースでは、以前からスマートフォンで利用できる映像教材が提供されてきた。ここに360度映像を使った教材が加わることになる。


さらに、安全運転を推奨するために一部の動画はYouTubeで無料公開されている。


Aceableを利用して運転を学ぶ若者は、実際に運転席に座って道路に出る前にVRを使って様々な危険について学ぶことができるようになった。運転席からは死角となって見えない場所や、運転中に文章を読んでいることによる危険をあらかじめ体験しておくことは、事故の防止に繋がるはずだ。


VR映像で体験すれば、テキスト教材で知識として学ぶよりも自分のこととして現実感を持って考えられるようになる。


YouTubeで公開されている以外のVR映像は既存の学習コースに拡張として提供されており、Aceableのモバイルアプリから利用できる。Aceableアプリは若者に人気があり、現在までに30万人が利用しているという。


自由に利用できる追加教材


Aceableは、VRコンテンツを作成することで利益を上げることを目指しているわけではない。


同社は、これまでにAceableのコースを利用したユーザにも追加されたVRコンテンツを追加料金無しで提供する。以前Aceableを利用したユーザは、Aceableの学習用アプリを起動することで360度映像へのアクセスが可能だ。


Aceableの創設者でCEOのBlake Garrettは、VRコンテンツを提供する目的が増え続ける死亡事故への対策だと語った。


「2016年には、過去40年で最も自動車関連の死亡者が増加しました。その死亡者の多くは、不注意や10代の若者が原因となっています。


この問題に対して、テクノロジーによって対処する試みはほとんど行われていません。


Aceableは、最新の技術によって学習者に潜在的な危険を体験してもらおうと考えました。安全な状況で危険を体験してもらうことで、安全運転のためのより良い選択を促すことがその狙いです」


ユーザはスマートフォンでAceableのアプリを起動し、端末本体を傾けることで方向を変えて360度見回すことができる。運転をシミュレーションしたアニメを360度あらゆる方向から眺めれば、運転席からは見えにくい危険がどのようにドライバーに近づいてくるのかが理解できるだろう。


もしもユーザがGoogle Cardboardやその他の安価なヘッドセットを持っていれば、スマートフォンをそのヘッドセットにはめてより没入感のあるVR体験も可能だ。


アピール手段としてのVR


渋滞した道路


Garrettは360度映像を使うことに意味があると考えている。


「VRや360度の映像を使うのは、ただ目新しくて面白いだけだと思われるかもしれません。しかし、学生や保護者に少し使ってもらえればその価値が明らかになります。


私たちは、10代の若者たちに近づきたいと考えていました。私たちのメッセージをきちんと受け取ってもらえるプラットフォームは何かと考えていたんです。


VRと360度コンテンツは驚くほど面白く、しっかりと彼らに安全運転への意識を育ててくれています」


 


日本の場合、運転免許を取るために必要だから自動車学校に通うというパターンがほとんどだろう。だが、必須となる学科の時限数を超えて安全運転について学ぶ若者はほとんどいないはずだ。


テキストを読むのも動画を見るもの、退屈でつまらないものになってしまっている。そこでAceableでは、若者が興味を持ちやすいVRというメディアを利用することにした。内容の質以前に、まずはユーザに利用してもらえなくては意味がない。


同社のサービスは以前から時代に合った運転免許の取得方法として注目されているが、最新のVR技術を取り入れてさらに若者からの人気が高まるかもしれない。


 


参照元サイト名:Venture Beat

URL:https://venturebeat.com/2017/05/31/aceable-teaches-teens-how-to-drive-in-vr/


参照元サイト名:Aceable

URL:https://www.aceable.com/


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