2010年1月の発売から12年以上もロングセラーを続けているハンディ受信機がアイコムの「IC-R6」です。この間に他メーカーから、受信の入門モデルとして多くのライバル機が登場しましたが、IC-R6は不動の人気で発売以来のベストセラーを続けています。部品構成を変えながら続くベストセラー機・IC-R6の変遷を見ていきましょう。
IC-R6は数字キーなしのテンキーレス
アイコムの「IC-R6」の人気の理由は、受信機としての基本性能が高いこと。感度、スキャン&サーチ速度、バッテリーの持ち時間が優れているのです。
IC-R6は、周波数を入力する数字ボタン「テンキー」を持たないテンキーレスモデル。一見、煩雑な操作が求められるように見えますが、それを逆手に取った仕様となっています。
ボタンの短押しと長押しによって、1つのボタンに複数の機能を割り当てることで、高い操作性を実現しています。扱いやすくそれでいて高性能なのが、ベスト&ロングセラーの秘訣です。
IC-R6に延命モデルと呼ばれる大改修
昨今の電子部品の不足から、姿を消していく受信機が多い中、IC-R6は部品の代替えや回路設計の変更を重ねてきました。このような設計変更が行えたのも、IC-R6の基本設計が、1998年発売の「IC-R2」にあるからです。
古いがゆえに基板や回路の設計に手を入れる余地があるのでしょう。特に2021年1月には、「延命モデル」と呼ばれる大改修をIC-R6に施して、さらなるロングセラーを盤石なものにしています。
発売時の初期型と、延命モデルと呼ばれる後期型の基板を比較してみるとパッと見で分かる変化はありませんが、多くの構成部品が変更されていることがわかるのです。 【関連リンク】