オービスによる取り締まりのなかでも、最近めきめきと存在感を増しているのが、
新型オービスです。
新型オービスは、スピード測定に従来型のオービスより高周波のレーダーやレーザー光を利用するため、古いレーダー探知機ではキャッチできません。
新型オービスとして現在稼働中のモデルはいったい何種類あるのでしょう。
新型オービスは東京航空計器4モデル
スピード違反を取り締まるオービスは、もともとは大がかりな工事を必要とする固定式のものしかありませんでした。しかし、固定式オービスは撤去台数が新設台数を上回る状況が続いており、それに代わり各都道府県が導入を進めているのが、
新型オービスと呼ばれるタイプです。
国内に設置された
新型オービスの製造は、これまでのところ東京航空計器とセンシス・ガッツォの2社が行っており、各地で稼働するモデルはいずれかの製品となります。ただし、新潟県警の入札情報から2022年度には日本無線製の
新型オービスも加わることがわかっています。
各都道府県警の
新型オービス導入台数としては、東京航空計器製が多く、可搬式のLSM-300・LSM-310と、両モデルをベースに半固定式となったLSM-300-hk、LSM-310-hkの4種類が稼働中です。これら4モデルは、スピード測定に電波ではなくレーザーを利用する点が特徴となっています。
新型オービスLSM-310は白色に発光する
LSM-300は、可搬式
オービス導入初期に採用されたモデルで、測定用のレーザー発光・受光部と撮影用のカメラ・ストロボ、記録装置が一体構造。このLSM-300を、数百キロあるコンクリート基台に設置したものが半固定式のLSM-300-hkですが、導入台数は少なく現在のところ埼玉県と岐阜県で目撃されています。
LSM-310は、LSM-300を改良した最新モデルで、撮影用のストロボとその他設備を分割して持ち運ぶことが可能なほか、撮影写真をモノクロからカラーに変更。このため、LSM-300を含む従来型
オービスのストロボが赤色で発光するのに対し、LSM-310では白色光となっています。
LSM-310-hkは、
LSM-310をベースに半固定式用に改造したもので、スピード測定部分や撮影用のカメラ・ストロボは
LSM-310と同じではあるものの、記録装置は搭載されていません。その代わり、撮影した写真は光回線を通じて中央装置へリアルタイムで送信される仕組みです。
新型オービスでセンシス製は2モデル
一方、センシス・ガッツォ製の
新型オービスは「SWSS」「MSSS」の2モデルが稼働中。SWSSは固定式でMSSSは可搬式ですが、スピード測定部分については両者とも同じユニットを利用しており、24GHz帯レーダーで測定を行う仕組みです。
SWSSは、スピード測定部分と撮影用のカメラ・ストロボ、記録装置が一体型になっており、2016年に
新型オービスの実証実験の際に埼玉県・岐阜県に各1台設置されました。しかし、その後、導入台数は増えず現在も2台のみ稼働しています。
可搬式のMSSSは、SWSSと違ってストロボとその他装置が独立しており、両ユニットを別々に三脚に取り付け、互いをケーブルで接続し取り締まりを行います。MSSSの導入台数は、東京航空計器製の
LSM-300・
LSM-310と比べて少ないものの、千葉県警のようにMSSSを積極的に採用する県警も出てきており要注目です。
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