DJ-X11の鉄道無線を快適に受信できる機能とは?

アルインコの「DJ-X11」は、多機能を搭載したアナログ受信機であると同時に、鉄道無線に最適化した受信機です。それは、メーカーが鉄道無線の周波数をあらかじめメモリーした「鉄道無線スペシャル」を用意していることからも一目瞭然。しかし、それだけではありません。DJ-X11には鉄道無線を快適に受信できる機能の数々が搭載されているのです。
DJ-X11の空線信号キャンセラーの性能
まずはDJ-X11の空線信号キャンセラー。現代の受信機では、あって当たり前の機能です。JRのA/Bタイプの「ピー」という空線信号と、関東の大手私鉄で採用されている「ピーギャラ」という空線信号の両方に対応し、空線信号の入感中は確実にミュートしてくれます。
ただ、DJ-X11はメインバンドとサブバンドで、キャンセラーの効き方にムラがあるようです。メインバンドではしっかり空線信号を除去できるものの、サブバンドだと時々、空線信号が一瞬だけ聞こえてしまう“漏れ”が発生してしまいます。
わずかでも「ピギャッ」と聞こえて、耳障りと感じる向きもあるでしょう。ただ、この現象は空線信号を捕らえていることを明示していると考え、致命的な欠点と捉えないという考え方もあります。
とはいえ、DJ-X11をICレコーダーに接続してサブバンドを録音すると、漏れだけのムダなトラックがいくつもできてしまうのです。そのため、空線信号キャンセラーを動作させての録音は、メインバンドで行うのがよいでしょう。
DJ-X11のバーアンテナで誘導無線受信
続いては、DJ-X11の内蔵バーアンテナについて。長波帯を使う誘導無線は、付属品を含めほとんどのアンテナでは同調しないため、感度良く受信することができません。しかしながら、内蔵バーアンテナを使用すれば、高感度で受信できるのです。
本来、内蔵バーアンテナは広帯域受信機が苦手とするAMラジオ放送を受信するためのもの。そのため、多くの受信機はAMラジオ放送の周波数帯にしか対応していません。
一方、DJ-X11はAMラジオ放送より下の周波数である長波帯の誘導無線でも使用可能。受信スキルが要求される誘導無線を、手軽に受信することが可能です。
誘導無線専用アンテナを接続すればより高感度で受信できますが、アンテナをつなぎ直す手間が発生。日常の通勤通学での受信活動において、周波数(路線)に応じてアンテナを変えるのは煩雑でしかありません。DJ-X11の内蔵バーアンテナでも、ホームや車両内で概ね良好に入感し、実用性は十分です。(文/おだQ司令)
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