可搬式オービスは15km/h未満の速度超過を無視?

全国各地でドライバーの脅威となっている可搬式オービスは、当初は道幅が狭く歩道がない生活道路を中心に速度違反を取り締まるといわれていました。さらに、固定式オービスと違って青切符の違反も取り締まるといわれています。ところが、生活道路であっても、可搬式オービスは15km/h未満の違反は実質、取り締まり対象外なのです。
スピード違反は20~25km/h超過が最多
警察庁が毎年春に発表する「交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」という統計には、前年に取り締まられた交通違反件数が種類別に掲載されています。最新版によると、2021年のスピード違反取り締まり件数は106万4818件で、2020年より9万7602件減っています。
さらに、スピード違反・酒気帯び運転・過積載違反については、その程度により違反の点数が変わることから、程度別の取り締まり件数もまとめられています。スピード違反の場合、取り締まり件数がもっとも多いのが20km/h以上25km/h未満で36万2808件。続いて15km/h以上20km/h未満の32万9255件となっています。
これに続くのが25km/h以上30km/h未満の21万6884件。赤切符の違反となる30km/h以上50km/h未満になると取り締まり件数はぐっと減り14万3567件です。より罰則が重く、検察側がいきなり正式裁判で起訴するケースが出てくる50km/h以上はさらに少なく1万2106件となります。
スピード違反15km/h未満はわずか198件
ところが、違反車両自体は多いと思われる15km/h未満については50km/h以上よりさらに少なく、わずか198件しか取り締まりが行われていません。スピード違反の取り締まり全体に占める15km/h未満の割合も0.02%以下で、事実上取り締まりの対象外ともいえるでしょう。
可搬式オービスの登場前は、制限速度30km/hに設定された生活道路では違反車を退避するスペースがないなどの理由で、スピード違反の取り締まりが行われることがありませんでした。しかし、可搬式オービスであれば、違反車を写真撮影し後日呼び出すことで取り締まりを行うことが可能です。
道幅が広く歩道がある幹線道路と違い、制限速度30km/hの生活道路では12~13km/hのスピードオーバーであっても危険なケースがあり、取り締まり対象となっても不思議ではありません。
ところが、可搬式オービスが全国的に普及した2021年時点でも、15km/h未満での取り締まりは事実上行われていないのです。とはいえ、スピードの出し過ぎは危険行為。交通ルールを守って安全運転を心がけましょう。
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