大手メディアの一角を占めるNHKは、「税金のようにとられる受信料で運営しているのに、国の批判ばかりしてけしからん」といわれることがあります。実際のところ、NHKは国の税金ではなく視聴者から集めたNHK受信料で運営されているわけですが、このような仕組みになったのは、太平洋戦争後のある政策が理由なのです。

NHKは法令上は特殊法人に分類される

NHKの歴史を見ると、1925年に前身となる社団法人東京放送局・名古屋放送局・大阪放送局が設立されて以来、社団法人日本放送協会時代を含め、一度も税金で運営する「国営放送」になったことはありません。現在のNHKは、1950年6月に制定された放送法にもとづき設置され、法令上は特殊法人に分類されます。

特殊法人とは、公共性が高い事業について特別な法律を根拠に設置された法人のことですが、NTTや日本郵政など株式会社を除いた特殊法人を指すこともあります。この狭い意味での特殊法人は少なく、NHK以外では中央競馬を開催するJRA、年金を管理・運用する日本年金機構など5法人のみです。

NHKは株式会社でないため、決算書などを見ても株式会社に欠かせない資本金の項目がありません。また、NHKの収入はテレビ視聴者から集めた受信料が大半を占めることから、会員から集めた会費を中心に運営される公益社団法人に近い運営形態ともいえるでしょう。

戦後GHQの方針で国営でなく特殊法人

それでは、1950年の時点でNHKはなぜ国営放送ではなく特殊法人として設立されたのでしょうか。じつは、1950年5月以前のNHKは社団法人日本放送協会という民間組織でしたが、当時の法令は政府が放送内容を指示する、あるいはNHKが制作した番組を政府が検閲できるなど、国の権限が大きい制度でした。

1945年に太平洋戦争が終わり、9月からアメリカが日本の占領を行うようになると、占領政策を担ったGHQはNHKの民主化を求めることになります。その際、NHKは公共放送団体として政府から独立させる方針で、1950年6月から施行された放送法には、NHKを国営ではなく一法人として設立するといった内容が盛り込まれたのです。

そのうえで、放送法にはラジオを所有する人はNHKと受信契約を結び、NHK受信料を支払うという規定も設けられました。総務省の資料によれば、社団法人時代のNHKもラジオ所有者から「聴取料」を集めていて、放送法制定後のNHK受信料は、旧制度からの円滑に移行するために設けられたとのことです。

NHKへ支払う受信料は、国ではなくNHKが徴収するため、政府に納める税金ではありません。しかし、公共性が高いNHKの運営には国民の意思が反映されなくてはならないということで。NHKの予算・決算には毎年度国会での承認が必要という規定が放送法にあります。

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情報提供元 : ラジオライフ
記事名:「 NHKが「国営放送」受信料が「税金」でない理由