広帯域受信機はアンテナ交換をして使うべき理由

広帯域受信機の性能を引き出すのは、電波の入り口となる「アンテナ」です。付属アンテナは、広帯域受信機の受信可能周波数範囲、例えば、0.1~1300MHzを同じ感度でまんべんなく受信できるワケではありません。これは付属アンテナに限ったことではなく、アンテナメーカーの製品でも同じです。アンテナ交換のメリットは何なのでしょう。
広帯域受信機の付属アンテナとの違い
アンテナメーカーはできる限り広い周波数帯で感度が良くなるように、技術とコストを投入してアンテナを設計&製造しています。ここが低コスト化を目指している広帯域受信機の付属アンテナと、性能重視のメーカーアンテナの違いです。
0.1~1300MHzに対応するアンテナを作るとしたら、とてつもなく長いアンテナになります。受信に適したアンテナの長さは、受信したい周波数の「波長」に合わせた長さになるからです。
電波は上下に波打ちながら飛んでいきます。上下の波打ちの1組分の長さが波長で、その長短が周波数なのです。波長(λ:ラムダ)と周波数の関係には物理の公式があり、簡単な計算で求められます。
0.1MHzの波長は、300÷0.1MHz=3,000mになります。この計算で得られた波長の長さが、電波を効率良くキャッチするアンテナの長さに影響してくるのです。
広帯域受信機で効率の良いアンテナ
広帯域受信機で電波を受信する際、効率の良いアンテナが1/2波長形アンテナ。これは受信したい周波数の波長を、半分にした長さのエレメントを持つアンテナです。なので、0.1MHzを1/2波長で受信するためには3,000mの半分、1,500mのアンテナが必要になります。
アンテナは長い方が広帯域で有利なのですが、これは現実的な数字ではありません。人気のVHF帯エアーバンドの120MHzの波長は2.5m。半分にしても1.25mなので、ハンディ機に取り付けられる長さではないことは明白です。
短いアンテナで効率良く受信するためには、技術的な工夫が必要になります。ハンディ機は自由に持ち運べる軽快な携行性が必須。それを阻害しないためのアンテナが、1/2波長を半分にした、1/4の長さの1/4波長形アンテナです。
広帯域受信機の付属アンテナのサイズ
実際の長さは1/4なのですが、性能としては1/2波長形アンテナに相当します。その理由は、アンテナを接続した受信機本体や手にした人体を「アース」としているからです。
アースによって、アンテナを接続している「給電点」の直下に、電気的な1/4波長形アンテナが鏡像となって出現します。これにより1/4+1/4となり、全体で1/2波長形アンテナとして作動するのです。それでも長いので、アンテナ基部にコイルを入れるなどの技術で、全長を短くしながらも高性能を発揮しています。
付属アンテナは、受信機の箱のサイズに収まる長さにしなくてはなりません。その点、メーカーアンテナは、効率優先の長さにできます。それでも設計上、不得意な周波数帯が出てきますが、広帯域で性能は上がります。
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