2010年の発売以来、小型テンキーレスモデルとして受信ビギナーはもちろんのこと、ベテラン勢からも支持されてベストセラーを続けるアイコムのハンディ受信機「
IC-R6」。じつは長期生産のため「使用される電子部品が廃番」→「代替パーツにリファイン」されることで、最近の
IC-R6は微妙に性能が向上しているといいます。検証してみました。
IC-R6は製造時期で初期・中期・後期
「
IC-R6」の箱にはシリアルナンバーと一緒に「#+2ケタ数字」が記載されています。この2ケタ数字はシリアルナンバーの上2ケタと合致しており、じつは製造時期を表しています。
この「#+2ケタ数字」によって、IC-R6を
初期型・中期型・後期型に分類してみると、「#11」は
初期型(黒)で、登場時期は2010年1月。同じ「#11でも中期型(黒)もあって、登場は2017年1月。カラー追加時のものです。
「#31」は
中期型(赤)で、2017年1月に登場。「#51」は
中期型(青)で、2017年1月に登場しました。さらに「#61」は後期型(黒)で、登場時期は2021年1月です。「#71」は後期型(赤)で、2021年1月に登場。「#81」は後期型(青)で、 2021年1月に登場しました。
なお、「#11」には
初期型と中期型が存在しますが、これは2017年1月にカラーモデルが追加された際に、黒のベーシックモデルの基板もリファインされたと考えるのが妥当だからです。
IC-R6で一番良く聞こえたのは中期型
初期・中期・後期型のIC-R6の感度を測定機を使い、SINAD12dB法で測定すると、感度が最も良かったのが
初期型でした。後期型は一部の周波数帯で
初期型を上回りましたが、一歩及ばない結果となったのです。とはいえ、その差は1dBμ前後で実用面では大きな差にはならないレベルです。
実際に受信した感触は、中期型の感度が優れているという印象。これは中期・後期型のAUTOスケルチのしきい値が、
初期型より低いためと思われます。そのため、
初期型は弱い信号を受けにくい印象につながるのです。
また、中期・後期型の音質は
初期型とは異なり、明瞭度がアップ。これらの要素を複合して、中期型の感度が最も良く感じられたのでしょう。
電波がクリーンな環境では
初期型が1番良く聞こえますが、強電界地での踏ん張りは後期型が最強。次が中期型と続き、最も弱かったのが
初期型です。
初期型を使い続けるベテラン勢は後期型の購入を考えてみてもよいかもしれません。
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